押絵の奇蹟

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  • 2012年10月1日発売
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感想 : 4
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美人で手先の器用だった母。その母の娘である主人公は肺病を病み、もう死期も近い。その病床からある歌舞伎役者へとしたためられた手紙には、ある衝撃の事実が書いてあった。

実際にはどんなに思っても、妊娠中にずっと考えていた人に似た子供を産むことはできませんよね。もちろん、白人どうしの夫婦に黒人が生まれるわけもない。でもそこをあえてグレーゾーンにしてこの小説は成り立っています。

思いこがれた相手ともしかしたら兄妹かも知れない。血縁関係がなかったとしても、もしかしたらお互いの両親は相手を深く思うあまり、相手にそっくりな子供を産んだのかもしれない。そう考えると怖いですよね。

なかなかに面白い話でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年11月23日
読了日 : 2016年11月23日
本棚登録日 : 2016年11月23日

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