ネガティヴな人にも面白くない奴と面白い奴が居るが…著者は圧倒的に後者な人間である事が良く分かる。
負の経験を、負の感情を、物語に昇華し、読者に投げ打つそれらの物事には思わず唸ってしまう。巧いな〜本当に巧い。
今に始まったことではないのだよな。そうだよな。著者のエッセイや自伝臭強い作品に訪れては苛む理不尽な「俺クオリティー」な出来事は押切蓮介こと神崎良太をもがき苦しめはするが、強くもする。何よりも無我夢中に前進しようとする姿には胸を熱くするものがある。
その中で支えてくれるゲームそして、仲間の存在の有り難さや大きさがより一層と輝き光っている巻であり、青春時代の辛酸な思い出と今も尚闘うことになる著者の姿が重なる勇姿には「ハイスコアガール」の復刊を願わずにはいられないのである。
しかし、ハイスコアガールにコンテニューはあるのかい?ファンとしては声を上げていくしかないのだが…切に願う。
驚いたのはこんなにも前から清野とおるとの付き合いがあったのかと清野とおるが発する台詞の「くやしさを憎しみをありがとう……と…」がとても印象的であった。いい友人である。
それと、本屋にたまたま置いてあったリーフレットに掲載されているゆかりの地である写真が載っていたので、それを合わせて読めたのでよりグッと入り込めたのは良かった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
押切蓮介
- 感想投稿日 : 2015年2月18日
- 読了日 : 2015年2月17日
- 本棚登録日 : 2015年1月5日
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