犬たち

  • 集英社
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感想 : 2
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延々と性行為の描写が続くサドマゾ小説。

フランス、性描写という点で『眼球譚』と比較すると、こちらはぜんぜん象徴(この言葉を使うのは怖いけど)が出てこない。どちらかというとAVに近くて、けどAVよりはちょっとファンタジー。ファンタジック・ポルノというジャンルがあれば、それだ。

最初はあんまり意外性がないと思いつつ読み進めていたが、後半の展開が面白くて、こうやって最後に巻き返すのがギベールの持ち味なのだろう。

著者であるギベールについて少し書くと、ミシェル・フーコーと交友があり、この小説はそのフーコーに捧げられている。
邦訳のあとがきは訳者によるものだが、そこへギベールのインタビューでの発言が引用されているので載せておこう。1991年7月18日、「ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」誌の24号にて曰く:

「ぼくの本のなかには、ミシェル・フーコーに認められていないものもありますよ。『犬たち』というサドマゾ小説は、彼に楽しんでもらおうとして書いたものですが、うまく行かなかったようです。ひとことの感想も言ってくれませんでね。この程度では、彼自身がもっているサドマゾ的なパワーにとてもおよばないと思ったんでしょう」(p.94)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: novel
感想投稿日 : 2011年4月2日
読了日 : 2008年4月27日
本棚登録日 : 2011年4月1日

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