東京夜話 (新潮文庫)

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本棚登録 : 1400
レビュー : 173
hiragasさん 小説   読み終わった 

「ぶらんこ乗り」が面白かった印象があったし
 (内容は覚えてない。。。こんど読みなおします)
原田郁子のアルバムで歌詞も書いてて印象が良かったので買ってみた。
すなも(南砂町)に入ってる古本屋が、品ぞろえ・価格ともに良かったのでびっくり。


短編集で、それぞれの話がほんの少しだけリンクしてるけど、そのリンクにほぼ意味はないみたい。

順番に読んでいって、4話目までは「つまらん。外したなあ」と思ってたけど、神保町の話でちょっといいなと思って、築地マグロの話はかなり良かった。

仲間たちより体が大きいクロマグロが主人公。
誰よりも速く長く泳ぎ続けるんだけど、
群れの中でもなんだか孤独で、ついには一人になっちゃう。
「お前は、変だよ。お前を見てると、なにか、悲しいんだ」
冒頭のシーンですでに漁港に引揚げられてて、
時々漁港のシーンが間に挟まれる形で話が進んでいくんだけど、
この進め方も、主人公マグロの悲しい強さを引き立たせてて、よくできてると思った。

そんなクロマグロがある日、メスのシロザケと出会って、恋をする。だけど
「うちらには実感ないけどな、このあたりの水温は、もうシャケには無理や。…あの子はシャケなんやで。マグロやないんやで。寒い、寒い、川の生まれなんやで」
関西弁のおばちゃんがいい味出してるよね!さすが。

ということでまあ、別れが来て最後に人間につかまっちゃうんだけど、築地で再会(?)することになって、ラスト。なんだけど!!!
このラストはなんなんだ。。。マグロの悲しい強さも、シロザケの一途な美しさも、すべてが台無しのラスト。これって最後のページだけ他の人が書いたんじゃないのかと思わせるほど、最悪の終わり方。
みんなこんなグロテスクなラストに感動するわけ!?安っぽいし、俗っぽくて、とってつけたみたいで、最低じゃん!

そもそも性的なものを「汚い」ものだと感じてしまうおれがロマンチストすぎるのだろうか。
みんな、「子どもは愛の結晶」なんて気持ち悪いことを、キリッとした表情で、心から言えちゃうのかな。気持ち悪。。

とまあ、なんだか最後はよくわからなくなっちゃったど、これだけ話の種になるってだけで、いい本の証拠だよね。
大半はつまらなかったけどね!

レビュー投稿日
2015年10月10日
読了日
2015年10月8日
本棚登録日
2015年10月3日
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