あひる (角川文庫)

3.57
  • (24)
  • (49)
  • (54)
  • (12)
  • (2)
本棚登録 : 576
レビュー : 79
著者 :
うまぽんさん  未設定  読み終わった 

表面的なほのぼの感とそれが意味する不穏さ。語らない部分で語るのがこの人の魅力なのだということが痛感できる表題作。

兄妹・グレる、といったこの人のパターンに乗せてほのぼのとした雰囲気で流れる話の中にもどこか不気味さが漂う…あひるのラストの冒頭とのリンク感は『むらさきのスカートの女』を感じさせるし、『おばあちゃん〜』と『森〜』の表裏関係とかも含めて何かそこに輪廻とか陰陽といった東洋的な世界観を感じる。

正直に言って一読しただけでは心はざわつくもののあまり何の話なのかよくわからず、こうやって感想を書いているうちにそのざわつきの正体を少し理解できた気がしてくる。それがこの人の凄さなんだろう。

そういう意味では西崎憲氏による解説も作品理解にとても良かった。

レビュー投稿日
2019年9月3日
読了日
2019年9月3日
本棚登録日
2019年9月3日
2
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『あひる (角川文庫)』のレビューをもっとみる

『あひる (角川文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

いいね!してくれた人

ツイートする