これからの男の子たちへ 「男らしさ」から自由になるためのレッスン

  • 大月書店 (2020年8月26日発売)
4.27
  • (138)
  • (92)
  • (40)
  • (8)
  • (2)
本棚登録 : 2397
感想 : 165
3

妻子持ちの男性として読ませてもらった感想を書きます。

薬局薬剤師という職業柄、普段から女性に囲まれて仕事をしています。上司も女性ですし、同僚も女性ばかり。基本、自分だけが男性って状況が多いような職場です。
そんな環境で15年以上働いていて実感としてあるのは、「めっちゃ女子って優秀やん」って事です。

この感想自体がステレオタイプ的だとは思うんですが、本当にそう感じる事が多くって「男性の方が仕事に関しては優秀」なんてイメージは、とうの昔になくなりました。女性ばかりの中で働くと男性としては勉強になることも多く、自分が履いてたジェンダーバイアスの下駄も、少しは低くなった気がします。

職場には子持ちの主婦の方も少なくないです。その方たちの話を聞いてて思うのは、「今って実はここ数年のうちで、1番女性が割りを食ってんじゃね?」ってことです。
国としては労働人口減少の問題もあるせいで、女性の社会進出を図るように促してますよね。
そのくせ、女性の家事負担を減らすような政策はしてません。
仕事もして、家事もやって、じゃねーと国が回んなくなりそうだから、by.日本政府って。

「ナニコレ、おかしくね?」って思いませんか。

ボクとしては、企業での女性の地位向上を!なんてワードで誤魔化して、女性になんでもかんでも押し付けてるようにしか思えないんですよね。
これ、めちゃめちゃカッコ悪いっす。
もちろん男として、じゃなく同じ人間としてですよ。

ちなみにボクは、別にフェミニストってわけじゃありません。世によく居るような共感性に乏しい一般的ないち男子に過ぎません。そんなボクですらそう思うわけですから、いかに現状がおかしいか、多くの男性方にも気づいてもらいたいと思うんです。

3人の息子の子育てに奮闘し、時には涙しながらも、決して弱音を吐かず仕事まで頑張っちゃう。そんな最高の奥さんを持つ一人の父親として、今回は書かせてもらいました。

なんだかこの本の感想というよりは、単なる自身の主張になっちゃいましたけど、笑って許してくれる人しかこんなの読まないと僕は信じてます。

本書の内容のようなデリケートかつ、どこで話し合えばいいかわからない話題は、読書から学ぶのがオススメです。
誰にも気を遣わずに自分の思うままに考えを巡らせることができるので、それはそれは貴重な時間になると思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年11月13日
読了日 : 2020年11月13日
本棚登録日 : 2020年11月13日

みんなの感想をみる

コメント 2件

たんたんさんのコメント
2020/11/17

とても素敵な感想で、思わずコメントしたくなってしまいました!
この本私もとても勉強になり、男性にもぜひ読んで欲しいなと思うものの内容的に男性には毛嫌いされそうだな…と思っていたので…
夫とジェンダー格差の話をしたくてもなかなか分かってもらえず、私だけが自意識過剰なのかな…と自問自答するばかりでした…w
同じ考えの、特に男性の方がいらっしゃるということに少し勇気がでました!

ゆる薬剤師カシオペイアさんのコメント
2020/11/20

たんたんさん、コメントありがとうございます!
日本はどうもジェンダーバイアスに関してとても理解がない国らしいので、ボクらの世代で変えていきたいですよね。コメントで、こっちこそ勇気もらいましたよー。

ツイートする