新訳 茶の本 ビギナーズ 日本の思想 (角川ソフィア文庫)

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レビュー : 28
hirocsさん -   読み終わった 

”岡倉天心が英語で書いた本の和訳。新渡戸稲造の『武士道』で植えつけられたサムライの国 ニッポンのイメージ払拭も狙っていた?
明治開国前後で西洋化していくことへ対抗して古来日本に注目した感覚が、いま21世紀に未来への指針を提示しているのだという。

茶の歴史、茶室の作法、茶人 を説明しながら、禅の心、道教(老子)の教えがちりばめられている。

7章の「利休の最後の茶」の話にはグッとくる。辞世の句「よくぞ来た 永遠の剣よ!」

<キーフレーズ>
・利休は庭に降り立つと、一本の木をゆすり、庭一面に、秋の錦を切れ切れにしたような金と朱の葉を撒き散らした。 (p.86)
 ※利休と息子・少庵の露地掃きエピソード。求めたのは、美しく自然らしいこと
  そしてこの禅問答。利休の内なる激しさも感じた。

・作品の質よりも作者の名前の方が重要なのだ。すでにもう何世紀も前にある中国の批評家がこう言っているほどだ。「人々は耳でもって絵を評価する」。このように本来の芸術鑑賞のありかたが損なわれてしまったことが、今日、どこを向いても、えせ古典主義的駄作につきあたるようになってしまった原因といえる。(p.111)
 ※うむ、手厳しい。しかし、スカッと小気味よい論評

<きっかけ>
 2017年3月 人間塾 課題図書”

レビュー投稿日
2019年8月15日
読了日
2017年3月25日
本棚登録日
2019年8月15日
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