魔王 (講談社文庫)

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本棚登録 : 22879
レビュー : 1985
著者 :
hiromida2さん  未設定  読み終わった 

伊坂幸太郎 著
「魔王」とは誰なのか?何を象徴しているのか?
小説を読みながら…ずっと考えていた。
先読みの政治論を語りながら、予知出来ていたのは、あまりに変わらない世の中を模索していたのだろうか?
政治に興味がない というより 政治をよく知らない自分は
もっと考えろ!なんだろうけど…多分 政治に関心を持てなくなってるのは 国の首相に選ばれるのは 結局 国政選挙で
国民投票で選ばれたものではないから…って感覚がいつもあり 諦観気味に傍観してる感じだ。
「呼吸」の章では 国民投票が人々の関心を誘っている
でも、誰も なかなか 選択出来ないのだ!何が真実で その姿は よく見えないから…。
「魔王」の章で 考え過ぎる安藤の兄が 今後の世の中を変えようとする 一種独特とも言える思想の「犬養」に 立ち向かってゆく…彼は何を変えようとしたのか?それが知りたくて 思わず前のめりになって 安藤兄を追っていたのに こと切れるとは…。結局 犬養が宮沢賢治の詩(やはり、宮沢賢治の詩は説得力ある)をプロパガンダに用いる事で、大衆を煽動し、権力を奪取する 犬養の自信を持って言い切ることには 危険な匂いもするが 惹かれる。誰しも 世の中を引っ張ってくれるリーダーを求めているのだろう 安藤兄が何とかリーダー的な存在となり 犬養に感じる危険な要素を取り除いて解明してくれないだろうか…という期待を持ってしまった 何かを選択しなきゃ 何か世の中を平和な方向に持ってゆく為に何が必要で 何を選ぶべきか?読んでる者に問いを投げかけられている
安藤 兄は政治を直視し、考え続け 弟は情報と距離を置き 小さな平和を愛し見出している「呼吸」では こちらも一呼吸出来た気分になった。
対照的にも見える安藤兄弟の共通点は「大きな洪水に流されないだけ」の強さを持っていること
何かを変える事も変わらない事も恐いし、大切な事
考えろ、考えろ!でも まず 自分の意思を持ち関心を持つことから始めなければ…。ついつい、伊坂幸太郎さんの小説の中に答えを求めてしまう自分がいた。

レビュー投稿日
2019年8月31日
読了日
2019年8月31日
本棚登録日
2019年8月31日
4
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