失敗の科学

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン (2016年12月23日発売)
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日本の伝統的な企業のような減点主義がいかに成長を遠ざけているかを考えさせられる。
デザイン思考のルールにも、プロトタイプを早く作成し、早く失敗する、失敗を繰り返すとあるがこうしてプロダクトやサービスは洗練されていくと理解している一方で、実際に失敗が起きた際には、本書にも指摘があるように”魔女狩り”が行われ、往々にして魔女として犠牲になるのは、次の成功や改良の鍵を握る当事者であるように思う。
対照的に、実証実験やデータで明らかに反する結果や事実が明らかになっているにも関わらず、自身の失敗を認めない厚顔な当事者には甚だ笑止である。
本書からの学びは、昨今の政治にも当てはめられる。事実を明らかにし、国民に説明責任を果たし、当事者はそれを認め、不法行為は裁かれ、再発防止の仕組みを定める、裁かれたものにもチャンスを与える環境を作る、そうした当たり前のことを実行してほしい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2019年11月18日
読了日 : 2019年11月18日
本棚登録日 : 2019年11月18日

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