生物学について、このような本を待っていた。原理原則が明確で、トピックも豊富。そして、多くの謎に迫りたくなる本。分かりやすいのに、内容は深い理想的な本。
・変異の主な源泉は、突然変異と性による遺伝子の組み換え。
・分子時計
・種にも色々ある。1)形態的 2)生物学的 3)認識的 4)進化的
・輪状種
・熱帯地方は、冷温帯に比べて気候が安定しており、予測性の高い環境と言える。そこで、熱帯地域には、安定して存在するミクロな環境が多数存在するのでは。
・また、熱帯は気温と湿度が高いので、生産性が高く、死んだ生物の分解も速くなり、餌条件がよくなる。
・数理モデルに基づいた最適化の理論と自然淘汰の結果が見事に対応する。
・単為生殖のアブラムシ。雄の刺激のみが必要なギンブナ。
・ダーウィンの性淘汰理論。性差の説明。
・いくつかの霊長類を調べた研究では、どんなところで暮らし、何を食べているかから計算したところ、最適なサイズは雌の大きさであって、雄は生態的に見れば不必要に大きくなっている。
・メンデルの法則の発見は1900年。『種の起源』は1895年。
・生物学が、物理、化学と決定的に違うところは、生き物が歴史性を抱えた個別の存在だということ。抽象的な生き物は存在しないから。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本<生物学>
- 感想投稿日 : 2017年6月28日
- 読了日 : 2017年6月28日
- 本棚登録日 : 2017年6月28日
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