民主主義の面倒くささ(利害調整の拒否)を放棄するところに、強いリーダーを待望する心象が作られる。自分が何ができるか、できるところから始めなければ、上が変わればという誘惑、堕落は常に押し寄せてくる。はっと目の覚めた文章でした。
・政府も個人もやる気や意欲の問題にするのは安直で見せかけの回答。
・直視すべきは、自分と仲間うちがいかに限定された、ごく限られた人たちにすぎないか、全く理解できないという気持ちになるのは、他の多数の人と大きく意識が乖離してしまっているか、という距離の問題。
・あるテーマに強い執着を持っている人ほど、自分はわかっていると強い自信を持っているだけに、異なる意見を落ち着いて聞くことができない。
・これからの日本はより競争を激化させる方向では個人も社会も元気にならない、かえってより停滞する。必要なことは競争環境をより過酷にすることではなく、人と人をつなぎ、その関係を結び直す工夫と仕掛けを蓄積すること。
・すりよった、とりこまれたという評価の仕方が好きな人たちは、もしかしたらその人自身が俺のいうことを聞けといった一方的なコミュニケーションしか知らない。
・時間と空間の問題は、言い換えれば参加の問題。
・アウトリーチしても説教では意味がない。
・自殺のキーワード。ごめんね、まさか。
・誰でも支えられるよりは支える側に回りたい。
・なぜ政治家は私たちの声を聞かないのかではなく、より本質的な重要な問いはなぜ私たちは主権者なのに、主権者でないように振る舞うのか、という点。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本<政治>
- 感想投稿日 : 2015年3月22日
- 読了日 : 2015年3月22日
- 本棚登録日 : 2015年3月22日
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