言葉の魂の哲学 (講談社選書メチエ)

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本棚登録 : 138
レビュー : 9
著者 :
本≒人生さん 本<哲学>   読み終わった 

私が大学生の頃、先輩方の印象深かった警句の一つに「違和感を大事にしろ」というのがある。本書で言うところの「しっくりこない」からはじめろ、それを手放すな、ということだろう。

常套句に身を委ねてしまったとき、戦争に代表される社会の破滅がやってくる。リアルな話で、歴史の教訓だ。国家だけでない。企業も組織も、あらゆる人間の集まりがそうだろう。

堕落や破滅は言葉への敏感さを失ったところにある。常に創造せよ、というわけではなく、常套句にも魂を立ち上がらせよ、と本書は言う。

哲学が衒学ではなく、言葉に溺れず、傲らず、しかし、言葉を大切に選ぶこと、待つこと。それが哲学だと。クラウスとウィトゲンシュタインの魂を本書は言葉にしてくれた。

レビュー投稿日
2020年7月6日
読了日
2020年7月6日
本棚登録日
2020年7月3日
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