どんな学問であれ、創始者の原典にあたるのが、一番、学びの栄養価が高い。
〈エコロジカル・ソーシャルワーク〉の泰斗・ジャーメインの論文集。残念なことに「集」なので、全体を通しての構成が今一で、この新しい統合論的ソーシャルワークの理論的な掘り下げ方が弱いように感じた。しかし、これは後続研究を当たれと言うことだろう。
それでも、時間(第2章)に関する考察は見事であるし、相互作用ではなく、交互作用として物事を見ていく視点(第6章)や生活モデルで提示された「関係性relatedness・力量comptence・自己指南self-direction・自己評価self-esteem」(新しい概念のため、適切な日本語訳ができないのが残念)の視点(第9章)は重要かつ実践的だ。
トータルでは、間違いなく、☆5つです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
本<福祉・医療>
- 感想投稿日 : 2011年7月8日
- 読了日 : 2010年2月2日
- 本棚登録日 : 2011年7月8日
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