巨食症の明けない夜明け (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (1991年1月18日発売)
3.11
  • (4)
  • (11)
  • (30)
  • (7)
  • (3)
本棚登録 : 138
感想 : 16
2

描写は引き込まれるのだけど・・・

すばる文学賞受賞作。第十一回、1988年くらい、かな?の作品です。

本を開いてまずびっくり、著者のブロマイド写真。

え?すばる文学賞で、なぜ?綿矢りさの蹴りたい背中でもこんなの、無かったでしょう?!
と思って思わず調べちゃったよね。
『ニュースステーション』の初代天気予報担当キャスター、リポーターをしていてこの本が出て、ベストセラーになってテレ朝退社という経歴の方だからこういうことになっているのね。

さすがに30年近く経っているとその辺りの空気感は全く分からず。
大石恵がラルクのハイドと結婚した時くらいの衝撃だったのかしら、と私の知っているニュースステーションのお天気キャスター最大のニュースを思い出してみます。

冒頭のお風呂に入っているシーンから、デパートの食料品の描写など、表現は結構好きなのですが、ストーリーが、まぁ幸せなお嬢様の話、ですねといったもの。

最後10ページでがっくり来ちゃったんですよね、「えっ・・・」っていう。その構図さえなければ、ラストはあの4行でいいんですけどね。
さーっと世界観から引いてしまう自分を覚えてしまいます。

ちなみに、本人が言うまで「巨」食症とは気づきませんでした。
まぁ過食症です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年11月20日
読了日 : 2016年9月18日
本棚登録日 : 2016年11月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする