少女キネマ 或は暴想王と屋根裏姫の物語 (単行本)

著者 :
  • KADOKAWA/角川書店 (2014年2月27日発売)
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本棚登録 : 480
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女人禁制の老朽したアパートの一室、とある理由のために二浪してさる大学へ入学した苦学生の主人公。そんな彼の日々は天井裏から突然あらわれた美少女によって一変する…

という感じの王道すぎて逆にみずみずしいくらいに青々としたボーイミーツガールの青春物の小説でした。といっても主軸は亡くした友人と彼にまつわる「映画」という名の怪物と立ち向かうことになる主人公の運命にあるわけで、後半ではその「暴想」(原作ママ)のほとばしるさまで一気にテンションをあげてきます。

変人だが「天才」だった彼はなぜ亡くなったのか、自分はいったいどうすべきなのか。その答えを追い求める主人公の苦悩と行動の熱さと、少女とのピュアなやりとりと。二面性を持った物語はやがて、意外な収束を迎え、素敵に幕を閉じます。

十代ってこんなふうに暴走したり周りが見えなかったり迷惑をかけてでても自分の道をひた走って、いいのだ。そうすればいずれきっと答えが見つかるのだろう。そういう走り出すエネルギーを与えてくれる、良いお話だと思いました。

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感想投稿日 : 2017年7月23日
本棚登録日 : 2017年7月23日

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