彩雲国物語 黎明に琥珀はきらめく (十三) (角川文庫)

  • KADOKAWA (2021年7月16日発売)
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吏部侍郎としての資質を問われ、突如御史台に捕らえられた絳攸。しかし弾劾裁判を前に、絳攸は牢の中で錯乱してしまい、劉輝、秀麗、楸瑛はそれぞれの立場で絳攸を救おうと奮闘する。羽羽とリオウは絳攸の意識の中に入り込み、絳攸の錯乱が縹家の仕業だと突き止める。絳攸を助けることは縹家への裏切り行為だと知りつつも、二人は王の味方になることを選んだ。そして劉輝は羽羽から初めて、王家と縹家の関係、ひいては隠された秘密を知らされる。
旺季や皇毅、晏樹の目的は?王家に迫りくる縹家の思惑とは?紅家と王家の秘密とは?一体何が始まろうとしているのか。不穏な空気が物語全体に漂っている。
番外編『お伽噺の始まりは』では、邵可の隠された過去と王位争い前の紅家の秘密が明かされる。
前巻あたりから、物語は複雑で難しく、どんどん分かりづらくなっていく。この物語はわかりやすいシンデレラストーリーでもなければ、よくある女の子のサクセスストーリーでもない。一筋縄では理解できない物語の深さと、仄暗さを湛えたファンタジー。だから引き込まれるんだな。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ファンタジー
感想投稿日 : 2021年12月28日
読了日 : 2021年12月28日
本棚登録日 : 2021年7月27日

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