幻のイマージュ

  • 集英社 (1995年12月5日発売)
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エイズ患者であることを告白し一躍有名となった、作家であり写真家ギベールの若き日のエッセイ集。当時、確かオシャレなファッション誌などで話題になり、追従するのがいやで避けてしまった。彼の死後四半世紀もの年月を経て古書店で目にした時「あのギベールか、読んでみよう」と思えた。幼き日から写真に囚われた著者が、なぜか撮るに至らなかった、撮ることができなかった写真、幻のイマージュを言葉で写し撮る。儚げで朧なイメージがじんわり現像される。矩形の印画紙に死の気配が漂う。行き場のない欲望が彼を死に誘い、彼はただ誠実だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フランス文学
感想投稿日 : 2016年4月25日
読了日 : 2016年4月25日
本棚登録日 : 2016年4月25日

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