とてつもなく大きい。自分の想像力を最大限に解き放ったとしても全く及ばない、大きな次元の一端をレムは壮大に描き示してくれる。ソラリスの海が変容し蠢く表情をイメージするのはとても難しいが、未知ゆえの大きな力に巻き込まれ漂う小さな欠片の自分を感じて畏怖した。怖いけど決して不快ではなかった。何のためにこの宇宙は存在し生命は宿るのか。どんなに考えても答えが見つからない残酷な道をこれからどう歩んで行けばいいのか。不分仕舞。けど‥ミステリアスでスリリングな物語の力に助けられて、この難解な化け物を慈しむ気持ちが芽生えた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ポーランド文学
- 感想投稿日 : 2014年1月12日
- 読了日 : 2013年6月11日
- 本棚登録日 : 2014年1月12日
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