タタール人の砂漠 (岩波文庫)

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本棚登録 : 719
レビュー : 77
制作 : 脇 功 
じんさん 小説   読み終わった 

ある国のある若者が士官学校を卒業し,将校として国境の砦に赴任する.砦はまったく辺鄙なところで,人生の楽しみというものがないが,若者はその血潮をたぎらせる戦いを夢見て砦での生活に埋没する.何十年もの時間が経ち,国境の向こうの砂漠から,ついに砦に向けて敵がやってくるが,そのとき既に若者は老いており,敵と刃を交えることなく,むなしくその生涯を終える.

畢竟,本書は人生の寓話である.多くの人間は,夢をただ待つだけの消極的な人生を過ごし,そして夢はやってくることなく,あるいはやってきたとしてもそのときには自分は既にあまりにも老いており,それをつかむことはできない.夢をつかむためには,自分から打って出ないといけないのだ.

レビュー投稿日
2014年4月28日
読了日
2014年4月10日
本棚登録日
2013年12月3日
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