花扇

著者 :
  • 白泉社 (2011年2月25日発売)
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本棚登録 : 199
感想 : 16

これは、確かに同性愛がでてはくるんだけど「BL」って括りにおさまらないお話なんじゃないかなぁ。人間の愛憎、芸で身を立てていくために生きていくために、身をはって命を懸けて行く様……なんかもう、ただ圧倒された。
時代もツボ。戦中生まれで戦後の混乱や高度成長期に、落語自体が栄え、そして衰退しつついこうとする時代まで。
初助師匠の激動の生涯と、愛した相手がいたこと、穏やかに過ごせる時があったことが本当に救い。
実在する人のように感じてしまう……。
あと、あの時代の人の(例えばサザエさんの時代にも感じるんだけど)「粋」にすごい憧れる。
さくら餅から柏餅へ店先の売り物変わったのを「馬から鶏か」なんて、言えないもの!はぁ、粋……。

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感想投稿日 : 2019年1月19日
本棚登録日 : 2019年1月19日

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