イエロー・バード

  • 早川書房 (2013年11月8日発売)
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イラク戦争に従軍したバートルは、従軍する兵士達を送り出す式の日に同じ隊の18歳のマーフィーの母親からマーフィーを無事に連れ帰ってほしいと頼まれる。軽々しく母親と約束をしたバートルを上官のスターリングは、バートルを殴りつける。ただ、マーフィーの母親を安心させたかっただけなのに。だが、その約束がどういうことになるのか、凄惨な戦場の中でバートルは知らされる。

出版された頃から気にはなっていたけれど、読むとつらそうだなぁと思い、手に取らないでいたのだが、図書館で見かけ、つい借りてしまった。やっぱりつらかった。
あとがきによると、徴兵制だったベトナム戦争と違って、イラク戦争の志願兵は除隊後の仕事や大学奨学金を求める貧困層の若者が多かったと知り、より複雑な思いがあふれる。世界各地でいまだ続く戦争は、兵士にとっても癒えない傷を多く残すのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説(海外)
感想投稿日 : 2021年8月14日
読了日 : 2021年8月14日
本棚登録日 : 2021年8月12日

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