樹齢四千年の巨木が鮮やかな幻想をふりそそぎながら開花して死者が蘇り、過去と現在を交錯しつつ抗日戦争から現代に至る大河物語の扉が開かれる。神樹にいだかれた土地で営まれる欲情と死が神話に次々と飲み込まれるさまが、幾重にも重なった豊穣なイメージの波となって怒濤のごとく降り掛かって息苦しい程の読後感。
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2006年7月27日
- 本棚登録日 : 2006年7月27日
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