令和元年のテロリズム (新潮文庫)

  • 新潮社 (2024年4月24日発売)
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感想 : 10
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既に令和元年、つまり2019年というのは5年も前のことであり、かつその後に巻き起こったコロナ禍もあり、2019年がどんな年だったかというのを思い出すのは個人的にやや難しい。

本書は改元の年、令和元年に日本を震撼させた4つの凶悪な暴力事件を辿るノンフィクションである。
京都アニメーション放火殺傷事件が5年が経過した今でも多くの人の記憶に残っている事件もあれば、川崎でスクールバスを待つ児童らを殺傷した殺傷事件や、その後に元農水事務次官が「このまま長男を放置すれば、川崎のような事件を引き起こすかもしれない。そうなる前に長男を殺すしかない」との思いから長男を殺害した事件など、そう言われればそんなニュースがあったな、と思い出すような事件もある。

その全てをテロリズムという概念で括るのはさすがに概念上の違和感が強いのだが、4つの凶悪事件からその背景に何かしらの共通項を見出そうとする本書のテーマ設定自体には共感する。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2024年5月4日
読了日 : 2024年5月4日
本棚登録日 : 2024年5月4日

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