交番の夜 (Linda BOOKS!)

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本棚登録 : 110
レビュー : 16
著者 :
ユイさん  未設定  読み終わった 

ずーーっと借りっぱなしやった本。
借りっぱなしと言っても、借りて、延長して、いったん返してすぐ借りる・・・ちゅう状態で、次に読みたい人がリクエストをかけていなからできる技・・・。
ちなみに最初に借りたのはいつかって、2016年8月ぐらい・・・。

いやもうこうなってくるとなんで読もうと思ったのかは忘れるし、そもそも諦めて返しなよっちゅう話やけれども、イヤイヤイヤイヤ

粘って読んでよかった。

著者の本は読むのが三冊目なのね。
前回に読んだ「シェアハウスかざみどり」も、読むまでに結構時間をかけたみたいやけど(;^ω^)それだけしても読むべきやわ(私にとっては)!!

ただ、気軽には読めない。
しんどいときにしんどい本を読むと余計しんどくなるので、
「これ、今読んで大丈夫かな・・・?」
ってちょっと警戒しちゃうねんな。

それは決して、作品が面白くないとかそういう意味ではないので。むしろ逆かも。
その世界に引っ張られても大丈夫なぐらいの体力が私にあるかどうかの問題。

さて、この本が著者の単行本デビュー作やってんて・・・。
そういわれてみれば、ペンギン鉄道やかざみどりよりも伏線があっさりしてたかもしれへん。

あっさりというか・・・。

でも最後に佳織が線香花火を届けに来たところとか、かなりグッときたなあ・・・。
だってこれ、「最期」っていうてるよね。
麻由子にドラマみたいな奇跡は起こってないってことやもんね・・・。

それをいうたら森さんも亡くなってはるもんなあ。
ちゅうかいきなり韓国の人が絡んでくるのはびっくりしたかも。えっ、そこ? 的な。笑

このへんも伏線か。
ああそうか、伏線の回収があっさりしてるというよりは、単に話が短いだけか!
三章だけの話やけど、伏線はあっちこっちに張られてるし、そしてそれを全部いい形で回収してる。

毎回思うけど、パーフェクトな人がパーフェクトにやり遂げる話じゃなくて、
「たしょう、ダメでもいいんや」
って思える人たちが、ダメなりに前に進んでいく話。(などと書くとひどい言い草やけど)

でもそれは決して悲観的でもないし、彼らが最後に選ぶのは自分自身なので、見ていても気持ちいい。
サクセスストーリーは大好物なので、どーんと窮地に立った人がどーんと逆転ホームランを打つような展開も見ていて気持ちいいけど、それは「パーフェクトな人が」の範疇かな。

自分にとって重大な事件を自分なりに租借する話が多くて、それがあんまりにも身近すぎて
「うっ」
と、思えるものが多いのかな。


(作中で)決定的に何かの物事が進むことはあんまりない。
それよりも、「何かを起こそう」と、思うようになった、と、いう人たちばっかり。

ああそうやな、何かを変えたくて、でも変える勇気がなくて。
背中を押してくれることを期待している人が多いんかも。
だから私は読んでいてどこか共感するところがあるんかもな・・・。

佳織だって、現状から抜け出すために「初めて全力で考えた」わけよ。
誰かに背中を押してもらいたいっていうのは、案外、当事者は本気で解決策を考えていないのかもね。

それは、満足できない現状を打破する勇気もそうやし、飲み込むための勇気もそうやね・・・。

いろんな物事はつながっていて、経緯があって原因があって結果がある。
だからこそ、そこに関わる人はシンプルに考えるほうがいいんかもなー。
だってすべての経緯や結果を網羅できるはずはないんやもの。
それぞれに結果も経緯もあるから、全部をどうにかしようなんて思わずに、一本筋だけ通せばいいんかもな。

「やりたいことをたくさん見つける」のが「生きるということ」と、言って、でも「生きる」ってことは、「たくさんの曲がり角を越えて、『さよなら』を経験する」と、言う。
生きてるかぎり、後悔はなくならないのだとも。

それってつまり、やりたいことをたくさんやっても、後悔することもあるってことだよね・・・。
だったら、後悔ってしてもいいけど後に引きずらないほうがいいのかもしれへんな。
どの道を通っても、どの曲がり角を曲がっても、絶対に自分が選ばなかった「残した道」はあるんやから、残した道のことをいつまでも考えるのって、損な気もする。


うまく言えないけど・・・、とりあえず、ほかのタイトルもリクエストしてみよう。


ただ、(今のところ)やや突拍子もない登場人物が出るということは、共通してるのかも・・・。
(なんでそこにインパクトを加えるのかは謎やけど。笑)

智矢だって結構キャラが立ってるやろうに・・・(笑)。
了津さんはじめ、鵜ノ森交番の面子が濃すぎて、普通のいい子にしか見えん。
亜衣ちゃんだって十分濃いい。


■■■■


■帯革 たいかく


皮革で作った帯。バンド。ベルト。かわおび。

機械の動力を伝えるためのベルト。調べ帯。調べ革。


■隧道 ずいどう


地中に掘った,墓室に通じる通路。

「 ずいどう 」に同じ。

(2017.01.23)

レビュー投稿日
2017年4月23日
読了日
2017年1月23日
本棚登録日
2017年4月23日
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