死刑制度と冤罪という重いテーマを絡ませた、ミステリー感溢れるエンターテイメント。
息子の無実を信じて父親が、関係者を訪ね歩く。
真相はどうなのか、犯人はいったい誰なのか。
著者の巧みな術中に嵌まり、先へ先へと読まざるを得なくなる。
そして終盤にきての二転三転、さらに最後の結末には、エッと思わずにはいられなかった。
この作品で著者が掲げた死刑制度の是非と、冤罪の問題。
冤罪による死刑が存在するからといって、被害者感情を思えば廃止すべきものではないし、冤罪でなくとも死刑制度は国家による殺人だとの見方もあるし、生中な結論を出すわけにはいかない。
しかし、作中人物が言うように、「それでもずっと考えていきたい」。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
推理小説
- 感想投稿日 : 2018年11月2日
- 読了日 : 2018年11月2日
- 本棚登録日 : 2018年11月2日
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