年寄りにとって、直球ど真ん中の青春スポーツ小説ほど、手を出すことにちょっとためらいを感じる作品はない。しかし、本作に関しては、素直に読むことができた。
それぞれ個性の異なる中学生が、県大会を目指して中学駅伝の6区を走る。同じ場面が各走者の視点で繰り返されるが、決して煩雑にはならず、むしろ物語に立体感をもたらしている。それに、顧問の上原先生の立ち位置、存在が何ともいい。
今や、この分野では古典的名作!と言ってもいい三浦しをんの『風が強く吹いている』に迫るともいえる傑作。
若いっていいもんだ(年寄りの繰り言)
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
スポーツ小説
- 感想投稿日 : 2015年10月1日
- 読了日 : 2015年9月30日
- 本棚登録日 : 2015年9月23日
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