大地の子 四 (文春文庫)

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本棚登録 : 1852
レビュー : 152
著者 :
hongoh-遊民さん 反戦小説   読み終わった 

著者が、取材から完結まで足掛け八年をかけた大作を、数日で読み終えてしまうのは何とも面映い。が、著者が全身全霊を込めて取材し、全存在をかけて書き上げた熱い思いが伝わってくる。
満蒙開拓団の終戦時の逃避行、中国の貧困農民の生活、労改(労働改造所)の内部の実態、製鉄所建設に纏わる専門家もかくやと思われる知識、等々、それらの迫力迫る描写に圧倒され、しばらく他の小説に手が出せない。
解説に書いてあるように、本作は「社会派小説、告発小説、国際ビジネス小説、恋愛小説・・・」といろいろな読み方ができるが、何よりも歴史の流動の波に翻弄される人々を描いた大河小説である。
現在の日中関係に懸念を感じ、あるいは中国の実態を、そして日本はどうあるべきか、を真摯に考えようとする志があるならば、必ず読んでおく一冊と言っていいだろう。

レビュー投稿日
2015年9月1日
読了日
2015年8月31日
本棚登録日
2015年8月21日
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