凄いものを読んでしまった。
どうしよう!
苦手なヤクザの話には手を出すまいと思っていたのに。
最近ハマっている 柚月裕子さんの作品であること、
そして『虎狼の血シリーズ』に対する熱いレビューに、つい…。
まず、第一作目の一章だけ読んで、続けるかどうするか決めようと
そんな甘い考えでページを開いたのがいけなかった。
出てくる、出てくる、訳のわからない組織の名前、
会長、組長、若頭、チンピラたち、そして警察署のお歴々。
気が付いたら、最初の「登場人物相関図」をコピーしていた。
正義感が強く、空手経験者で喧嘩にも強い
国立大学出の新人、日岡秀一。
いきなり暴力団係班長、大上章吾の相棒を命ぜられる。
上司の大上章吾は、見た目 ほとんど極道のよう。
日岡を伴って、金融会社社員失踪事件の捜査にあたる。
ヤクザの事務所に乗り込んでは、親しげに話を交わし
なにやら封筒を受け取る。
大上は、どうやっても得られないような 情報を署にもたらし、
誰にもできない ヤクザ同士の抗争を仲裁する。
彼のやり方は、違法捜査と服務規律違反のオンパレード!
日岡は違和感を抱きながらも、大上と行動を共にするうち
人間として 何を最優先すべきかに気づいていく。
金融会社社員失踪事件に端を発したヤクザ同士の睨み合い。
大上の過去がぼんやり暗示されるあたりのスリルは、満点。
また、小料理や「志乃」での様々なやり取りにも目が離せない。
とりわけ、十章あたりからはページを繰る手が止まらなくなる。
この疾走感はたまらない。
エピローグを読んでからハッとする。
もう一度プロローグに戻り、鳥肌がたつ。
柚月裕子さん、最高です!!!
そして、NORAxxさん、akodamさん
熱いレビューで出会いをくださって、ありがとう☆彡
図書館の予約の順番を待って、第二作と完結編、読みきります。
付記:今日は休みだったので、調子に乗って映画も観てしまった。これは別物ですね。映画は好きだけど、原作で感動したものを、2時間でまとめられた映像で観てはいけない。知っていたはずなのに…。
- 感想投稿日 : 2022年6月14日
- 読了日 : 2022年6月14日
- 本棚登録日 : 2022年6月14日
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