中巻は自由党が結党されると同時に、取締りを厳しくする政府との攻防も本格化する時期に当たる。というわけで、全3巻のなかでは一番面白い。有名な「板垣死すとも自由は死せず」も登場する。
本書によると、「自由」は一大ブームだったそうで、銭湯には自由湯や自由温泉、お菓子に自由糖、他にも自由帽子や自由踊などがあったとのこと。民権派の高知新聞が発行停止への対抗イベントととして「新聞の葬式」をやったところ、大いに盛り上がったという話も出てくる。また、植木枝盛が「会議をするなとは言われたが、会うなとは言われていない」とか開き直って、川に船を浮かべて話し合うところも、真剣であると同時にコミカル。自由民権運動は遊びでもあった。
一方で、大隈重信の立憲改進党には手厳しく、「偽党撲滅」とまで書かれている。う~む。
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- 感想投稿日 : 2023年3月19日
- 読了日 : 2023年3月15日
- 本棚登録日 : 2023年3月15日
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