紹介:藤井 真由美
三浦雄一朗さんの『75歳エベレスト挑戦記』という本を読みました。
3度目のエベレスト挑戦ですが、75歳で体力や心臓の不整脈と戦いながら
トレーニングを積み、北京オリンピックの影響によりネパール側からの
登頂をされました。
登頂までの長い道のりの間には、数々の難関があり、強烈な寒さや風、
下界に比べ3分の1の酸素の中で行動し「この世」と「あの世」が
互い違いに現れ、生命の限界を感じるそうです。
そして、エベレストは近づけば近づくほど頂上が遠くなり、登る事が
不可能に思えるほど高く、それでも諦めずに登り続けると
宇宙に限りなく近づいているという不思議な感覚が起き、人類の挑戦の
歴史に参加していると感じるとのことです。
不整脈との戦いや、食事と体調の関係、温暖化の影響、温度差100度の苦難など
細かな記憶はとても興味深い内容でした。
頂上での三浦さんの言葉は、「涙が出るほど、辛くて、厳しくて、嬉しい」
「しかし折り返し地点。生きて還らなければ」
そして山頂から景色を眺め、「もしチベット側から登っていたらどうだっただろう」と
気持ちはまた、80歳になったら・・・と思い始めたそうです。
いくつになっても目標がある事、チャレンジする事は素敵だなと思いました。
読書状況:未設定
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カテゴリ:
HORUS LIBRARY
- 感想投稿日 : 2008年11月20日
- 本棚登録日 : 2008年11月20日
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