忘れられた巨人 (ハヤカワepi文庫)

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本棚登録 : 1019
レビュー : 130
制作 : 土屋 政雄 
hoshisato3さん  未設定  読み終わった 

ずっと気になっていた作家カズオ・イシグロさん。ノーベル文学賞受賞を機会に読んでみることにしました。この作品はファンタジーではあるけれど夢や冒険などといったお決まりのパターンなどではなくてあくまで静かで内省的。テーマは深くて重厚。謎の霧によって人々の記憶が欠落していく現象の中で生きる老夫婦が、昔離れ離れになった息子の所へ行こうと旅に出る。旅の途中で傷を負った少年、サクソン人の戦士、アーサー王に仕えた老いたかつての円卓の騎士に出会う。忘却は人に大きな喪失や混乱や不安を与えるが、時に癒しと再生の効力ももたらす。霧が晴れた時、そこにあるのは希望なのか絶望なのか…。旅を通して老夫婦の絆がどのように深まっていくのか…。彼らのたどり着くところは何処なのか…。はるか昔のブリテン島が舞台ではあるけど、現代にいきる私たちの人生航路に似ているような気もする。
アクセルが妻ベアトリスを始終お姫様と呼ぶところが好き。
読みにくくはないのだけれどなぜか時間がかかってしまった。

レビュー投稿日
2017年12月23日
読了日
2017年12月22日
本棚登録日
2017年11月19日
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