13 秋の日は…… (久保由佳)
14 伴奏者 (心平)
15 見いつけた (田町)
16 マンホールのふた (日向子)
17 イタル更生計画 (ノムさん)
18 プラタナスの葉が落ちるころ (このちゃん)
19 彼がすぐにキレるわけ (近藤)
20 ジョーカー、あるいは戦士 (楓雅)
21 バレンタインのイヴ (レイミー)
22 約束 (真琴)
23 イタルが至る (イタル)
24 その道のさき (ヒロ)
24人のクラスメイツ一人に一つの短編を作って24編、同時期の話ではなくその1篇1篇が少しずつ時間をずらして書かれていくから、24編読み終わる頃には1年が終わっている。
小学生から中学生になったばかりのドキドキしている初々しい4月からすっかり中学生が板について2年生に上がる目前まで成長した3月。大人にとっては短い12か月でも13歳と言う多感な年齢にとっては長い12か月。24人が少しずつ成長していくのも、まるでわが子を見ているようで楽しい。
1人が主人公だと、その子から見て仲の良い子は良い子、仲が悪い子嫌な子とっつくにくい子は悪い子、と表現されてしまいがちだけれど、1人1人に視点を当ててお話を作ると、その子にはその子の事情もあり言い分もあり正義もある。人間関係ってそういうもんだよね、と13歳の生活を振り返って学ばされる大人。
さらりと読めるのにとても深い、すごく良本だった。
- 感想投稿日 : 2014年12月1日
- 読了日 : 2014年12月1日
- 本棚登録日 : 2014年12月1日
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