クモの糸でバイオリン (岩波科学ライブラリー)

3.83
  • (5)
  • (12)
  • (6)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 100
レビュー : 16
著者 :
放浪金魚さん 自然科学   読み終わった 

本業の研究とは別に「クモの糸」を“趣味としての生涯の研究対象”に決めた著者が、研究の過程でタイトル通り「クモの糸でバイオリン」を弾くまでに至った経緯を綴ったのが本書です。

肝心の研究の中身は気が遠くなるほど時間を要する作業ばかり。昆虫学者でもなく音楽専門家でもない著者にとっては手探りの連続です。
クモが使いこなす7種類もの糸のうち、著者が注目したのはクモの命綱にあたる「牽引糸」の1種類。街中・郊外・山の中など日本各地へクモ採りに行き、自然に吐く糸を手に入れるためクモの性格分析に5年を費やし、クモの繊細な性格(「優しすぎれば舐められる、厳しすぎればへそ曲げる」)と上手く付き合いながら、たくさんのクモから長く丈夫な糸をせっせとかき集めます。

趣味と断言しているものの、性質の分析方法などは本格的。
苦労を重ねながらも新しい発見には目を輝かせ、一貫して楽しそうに研究されているのが伝わってきます。文章も自然体なので読者も気負うことなく最新の研究に触れることができます。
「好きこそ物の上手なれ」を体現しているような大人は素直に素敵です。

レビュー投稿日
2017年4月10日
読了日
2017年4月3日
本棚登録日
2017年4月10日
2
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『クモの糸でバイオリン (岩波科学ライブラ...』のレビューをもっとみる

『クモの糸でバイオリン (岩波科学ライブラリー)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『クモの糸でバイオリン (岩波科学ライブラリー)』に放浪金魚さんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする