コンビニ人間

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本棚登録 : 9654
レビュー : 1449
著者 :
放浪金魚さん 日本文学   読み終わった 

社会の一員だと“認識”するためにコンビニで働く――少し癖のある36歳未婚女性の生き方。

企業に勤めて、恋人を作って、結婚して、子供を産んで…大多数が歩む、あるいは歩もうとする道を「普通」と呼ぶのであれば、そこから外れたら「普通じゃない」のでしょうか。
主人公の恵子は現状に満足しています。しかし周りがそれを認めようとしません。恵子の今を「変えるべきだ」と意見し、「変わりたいだろう」と決めつけ、「変わりたいのであれば」と勝手に手を差し伸べてきます。自分と周囲との考え方のギャップに板挟みになりながらも、どうにか周囲に、社会が良しとする「普通」に近づこうと模索する恵子をとても健気だと思うし愛おしくも感じました。
結末の幸か不幸かはさておき、進むべき方向を自ら見定めた人は強いと思います。そして思っていたよりあっさりとした平和的なラストだと思いました(個人的には掃除用具のモップを振り回しての警察沙汰もありうると予想していただけに…でもそこは流石「コンビニ人間」です)。

私自身も普段、何気なく“こちら側”と“あちら側”との境界を作ってはいないか。人の考えも生き方も十人十色。日頃の自分を振り返るきっかけになる本でした。

レビュー投稿日
2016年11月23日
読了日
2016年11月22日
本棚登録日
2016年11月23日
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