第二開国

  • KADOKAWA (2022年10月31日発売)
3.53
  • (3)
  • (7)
  • (6)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 95
感想 : 8
4

最近、木下斉さんのvoicyを聞いて「地方創生」というテーマに興味が高まっているところに、藤井太洋先生の作品!となれば読まずにはいられない!(…といいつ、読んだのは最近(^_^;))

藤井太洋先生が奄美大島出身なこともあって描写が(たぶん)とてもリアル。特に過疎化で人が減るということがどういうことなのか、中途半端な都会住みの私にはイメージついてなかったので衝撃。
(私も一応、子供の頃は、買い物はAコープ一択、成績の良い子は中学卒業と同時に村を出る、という過疎地に住んでたので、ちょっと過疎地についてイメージできてる自信あったのだけど…やっぱり大人として住むのは大変だ…)

「補助金」というワードに心がざわつくのは木下斉さんのvoicyのおかげ。でも、独自の文化があって、その地で生まれて、その地で死にたい人たちがいる地域をどんどん畳んでいくことの難しさは確かにある。

本書で提示された解決方法は、見方を変えれば、まったくありえない話ではないのかもしれない。けど、おそらく最大の難関の一つである資金繰りがかなりのチート状態なので、ちょっとイメージが難しかったです(^_^;)。

---追記---
違和感あった、この不自然なまでのチートな資本、以下のインタビュー記事の「欧米的な正義という暴力」というワードを見て、これは必然だったのかなと思いました。それに対する反応が喜矢武先輩なんですよね。確かにこれは「暴力」。これは是非とも英訳すべし!と思ったけど、英訳するのめっちゃ難しそうだと思って笑ってしまいました!
(ノ∀≦。)

新作「第二開国」と奄美の魅力語る – 奄美新聞
https://amamishimbun.co.jp/2023/01/06/41685/

‐-----‐------

最後、警察関係者の人がバカ過ぎるのは気になりました。…けど、国家公務員も今はかなりの人材不足らしいので、わりとリアリティあったのかな?少子高齢化、怖すぎ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年2月26日
読了日 : 2023年2月26日
本棚登録日 : 2023年2月26日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする