時代の価値観に翻弄される京劇役者の兄弟の物語。パトロンを求めたのは誰? 黙認したのは? 女郎と結婚することは? 同性愛だから忌むべき? 兄弟だから? 評価されてはこけにされ、弾圧されては持ち上げられる京劇の数奇な運命。兄の妻で女郎だった菊仙の最期も悲惨で哀しくて…伝統って、価値観てなんて儚いものなんだろうと思う。
レスリー・チャンはもちろんのこと、小豆子の少年時代がめちゃくちゃお耽美です…尹治くん。坊主でこんだけ色気ある美少年がいるとは目を見張りました

2019年5月25日

読書状況 観終わった [2019年5月25日]
カテゴリ 映画

五社英雄監督作初鑑賞。なるほど、これが昭和のおっさんによるおっさんのためのおっぱい映画か!
やたら評価が微妙ですね、おっぱいがいっぱいだから男性にとってはなんだか話の筋じゃないところに目や意識がいってしまってうるさいのかしら。
とてもよかったです。まず映像が女優が美しい。遊女のレズシーンとか最高でした。田舎娘だった久野と一緒に、華やかな花魁の世界にまず圧倒され魅せられ、そこから昼の、ただの娘である彼女たちの素顔が露骨に置かれるのに、苦界と呼ばれる地獄絵図が立ち上ってきます。
あきらめ節やストライキ節の歌詞が効いている。

〽︎お前この世へ何しにきたか
 牛や馬でもあるまいし
朝から晩までこきつかわれて
 これも不運とあきらめる
あきらめなされよあきらめなされ
 あきらめなさるが無事であろう


〽︎ ソレカラ、ナントショ
ふのりないのに 膝枕
 I don’t know ストライキ
 さりとは、つらいね
  てなこと仰いましたかね

〽︎自由廃業で廓は出たが
 ソレカラ、ナントショ
行き場ないので屑拾い
 ウカレメのストライキ
 さりとは、つらいね
  てなこと仰いましたかね

春、九重は年増に差し掛かり潮時を悟って、久野に技を仕込み桜の季節と共に去っていく。学生に揚がったら結婚と言われ、嘘の世界でもひどいと彼を足蹴にして。
夏、吉里は入れあげた男に袖にされ、他の客と心中を図り自殺する。彼女に堕胎法を聞いて実行した久野は墓に参り「弱虫」と罵る。
秋、小花は不治の病に。御職の座を久野に取られ、久野の布団を切り刻み、発狂して男を求める。贔屓の財閥後継・新輔に彼女の嘘を訴えても虚しい、遊郭の世界。
冬、紫の名を継ぎ新輔の金で花魁道中をする久野。新輔に一眼会おうと訪れた茶屋で、夫を寝取られた菊川に、吉原で幸せ者なんかいるか、あんたに女郎の何がわかると痛罵される。
久野は馴染み客と結婚しようと身請けされ、弁天門を出た夜、吉原は炎上、その歴史に幕を閉じた。

2019年5月22日

読書状況 観終わった [2019年5月22日]
カテゴリ 映画

梨園は特殊な世界だと思う。今は隔離されているけど、もっと庶民の大衆娯楽と近しく役者という生き様自体が娯楽にされていたころの役者達を描く。
主人公団十郎は母が父の別腹の子を殺した罪に苦しみ川に身を投げたところを浪人宮永に救われた。
宮永は兄嫁と内通し娘をもうけ、兄を切り片輪にし、兄の息子に仇討ちされることを待つような気でいるが、盲目の娘、小菊の将来を考えるとどこへも身を振れないている。
団十郎に恋乞われ、その弟や弟弟子も小菊に献身的な恋をして成田屋に先生として好まれるが、長屋の隣にすむ弥平次という錺職人には秘密を知られている。彼もまた、憎み抜いている男がいた。恋仲だった女の弟は、彼を騙して金を手にして姉を見殺し逃げた。見つけ出した弟に、弥平次はまぶたに十字の刺青をして餓死せぬ程度に飼っていた。弥平次の歪んだ心理を宮永は兄と同じととらえる。その弟が死んでから影で何も言わずに宮永を助ける。その援助が不気味。
天保の改革で政府に干される歌舞伎界もめまぐるしく推移する、そんな中、成田屋長男の団十郎は二枚目として女性から圧倒的な人気を博すように。しかし潔癖なほど女嫌いで宮永だけを慕っている。
小菊は誰の子か分からぬお産が悪く死んだ。また宮永が仇討ちに会い、その弔い旅で小菊を慕っていた団十郎の弟重蔵は別腹の弟猿蔵が小菊の犯人と知る。団十郎は自殺。重蔵は猿蔵を切って逃亡した。

成田屋の母親が違う兄弟たちの派閥ではないけど、そんなのも怖く。兄弟という意味では、宮永も弥平次も兄や義弟と殺し合いをしているわけで、家族とは血とはこんなに禍々しいものかと首を傾げてしまう、濃密な人間関係が渦巻いた小説でした。

2019年5月22日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2019年5月22日]
カテゴリ 時代小説

期待していたよりは眼を見張るような展開もなく、たんたんとした流れでした。思ったよりは肩透かし。
実際にはもっと精神の回復、社会への適合に時間がかかるだろう。
元となったフリッツル事件の方が怖い。
子役がよかった。時々言う、ルームに帰りたい、が中々胸に重いものを残す。

2019年5月21日

読書状況 観終わった [2019年5月21日]
カテゴリ 映画

No Country for Old man
邦題では意味不明だからそのままでよかったのに。独自の美学にしたがって行動する殺し屋と、偶然麻薬取引の大金を手に入れ逃亡する男とその妻、そして保安官を描く。
大金と麻薬のためにいともたやすく行われるえげつない殺人の数々。
夫は殺され、母も死んでその葬儀が済んだ日、妻は殺し屋の訪問を受ける。お前の夫はおまえの命と引き換えに助かろうとした…と。殺人鬼の狂った美学がこうまで貫かれると、映画的に他でゆるゆるなトチ狂った現実(ダメ夫の金の窃盗から始まり、麻薬取引、ど過ぎた殺人事件は新聞の笑い種、メキシコ人蔑視あからさまな妻の母、色仕掛けに引っかかる夫etc)よりも、正しい何かに思えてしまってアイロニーを感じた。後、殺人鬼の武器圧縮ボンベ?かっけーね。
殺人鬼を捕まえられず引退したOld man が夢語りの最後、そこで目が覚めた、で終わる、虚無感がまたアイロニックな余韻を残す。

2019年5月19日

読書状況 観終わった [2019年5月19日]
カテゴリ 映画

カンバーバッチ髭似合うな〜!印象変わりました。
さて映画自体はなんとも概念が胡散臭い新興宗教みたいで引いてしまい、観終わった後解説に頼りました。
そのため鑑賞中は置いてけぼり、何回か寝た。
アイテムをレリックと言ったり、そういう独特な用語が理解の壁を高くしている。
時間の概念を覆すチート呪文の時点でどうかなと思う兄弟子モルドの意見めっちゃわかるし、敵の親玉が頷くまでお願いするだけって解決、倒してもいないんだよな…原作知らんから何だけど、次作は原作通りモルドを敵にするっぽいラスト、今作でモルドを意外性のために改善したのに、彼を原作通り改悪するってんならちょっとキャラクターの扱いが浅薄だと思う。でもエイシェント・ワンをティルダ・スウィントン様にしたのはめちゃくちゃ素晴らしいキャスティングでした評価したい。
劇場で観たかったCGだった! に尽きる

2019年5月18日

読書状況 観終わった [2019年5月18日]
カテゴリ 映画

ドヌーヴのメロウな恋愛舞台と思いきや、どっこい骨太な映画でした。北仏がドイツ占領下、劇場経営の夫を逃亡したことにして地下に匿い営業を続ける主人公。夫の代わりに引き入れた花形役者は女誑しだが実力がある。ユダヤ人差別は以前続き、空襲警報や停電も茶飯事だ。夫はいつまでも逃亡の機会を得られず地下の暮らしに苛つく。
そんな中、北欧劇を検閲を通りヒットさせる。花形役者と惹かれあう主人公だが、彼はゲシュタポに密かに参加していて、舞台の降板を決める。夫と彼との間で心揺れるも…彼女は劇場を守り抜いたのだった。戦時を生き抜く経営者としても、夫を守り抜いた妻としても、カッコいい主人公でした。

2019年5月16日

読書状況 観終わった [2019年5月16日]
カテゴリ 映画

ナチスの誇る暗号機エニグマを解読するマシンを設計し、41歳で自殺した天才数学者。同性愛の為、強制薬物治療をした結果だが、2013年エリザベス女王は特別恩赦を与えた。その功績の為に? では凡夫で同性愛の為に有罪だった人達は罪のままなのか??

高度なまでに理系化された主人公アランは人間の心の理解が難しく、暗号解読という端緒を与えてくれた初恋のクリストファーの名前をマシンにつけて愛でることで孤独を癒していたその姿が健気で愛おしい。
キーラ・ナイトリーが美しく、マークストロングはこういうそこはかない迫力ある役やらせたら最高だよなと思いました。

2019年5月16日

読書状況 観終わった [2019年5月16日]
カテゴリ 映画

めちゃくちゃ子供向けの映画なんですが、盛り込まれているネタがある程度の映画を見てきた人じゃないとわからないのがなんとも微妙ーなラインの映画。少なくとも日本人には向いていない。ピンチの時に死亡フラグ告白をするとか、子供はわからんよ。007シリーズとか私だって知らんし。レクター教授は前作を踏まえた猫ちゃんなんですね、尚更子供向けではない。それにしても稚拙なCGが今現在鑑賞するに耐えぬ出来だと思う。あと個人的に動物の顔面に人間的感情模倣をさせるのが無理。スフィンクスを差別的に扱ったのも腹立つ。どうせならクレジットの創作でないワンニャン動画を同じ時間だけ観ていたかったと思いました。

2019年5月15日

読書状況 観終わった [2019年5月15日]
カテゴリ 映画

反核の為にリトルリーグの優勝を背負っていたピッチャーを辞めたチャッキーは、友達をなくし、家族ともわかり会えなくなるが、スリーポイントシュートの花形選手アメイジングと友情を築く。アメイジングは生きていれば同い年の娘がいた。彼女が生きていればチャッキーの反核に同意しただろうと、バスケを辞めたのだ。チャッキーの元同チームの選手も辞めて、他のスポーツ界、子供、その親の会社へと伝わり社会運動へ。そんな中、アメイジングの乗っていた飛行機が墜落する。チャッキーは沈黙を決め、大統領の妥協案にものらず、最終的に核撤廃を取り付ける。

アメイジングとチャッキーの友情が最高だった。
自分の中のなんとかしないといけない、でも何をしていいかわからない、という想いの中で始めた反核の為の反野球が、思いの外おおごととなり、家族までも大きく傷つけてしまうこととなった中、チャッキーへアメイジングが送る言葉が泣ける。
Never me, never you. Just disappear to be act
だからこそアメイジングの死は信じられないくらいショックだったし、最後アメイジングへ声を出すチャッキーにぼろぼろ泣いた。大統領含め、子供に真摯に向き合う環境ができるだけの、健全な牧歌的な社会に憧れる

2019年5月15日

読書状況 読み終わった [2019年5月15日]
カテゴリ 映画

1958年、当時15歳の主人公は猩紅熱を発症した際に救われた年上の女性に恋をする。路面電車の乗降員であった彼女に物語を読んでから、愛を交わしてきたが、ある日彼女は消える。
法学生となり傍聴した裁判で、被告としての彼女を見つける。彼女はアウシュビッツで看守をしていた。筆跡鑑定をされそうになり、看守の先導的地位にいたと認め、有罪刑を受ける。主人公が失読症であることを認めれば結果は変わったと告げても。
主人公は朗読を吹き込んだテープを送り続ける。そして、彼女も文字を覚えるようになる。
出所前日の面会。彼女が坊やと呼んだ少年はすっかり成人した大人になり、彼女は年老いていた。そして出所の日、彼女は首を吊った。

仕事をしていた、と裁判で訴える彼女の言は「私は貝になりたい」みたい。必死に失読症であることをひた隠し生きてきた彼女と、罪を着せる他の元看守と、誰が悪いなんて、言えないのに。誰かが罪を着ないと落ち着かない群集心理のためのまるで魔女裁判、人身御供のような嫌なものだった。
ドイツ的エロスってなんかこう、朴ってした中に官能を入れてくる感じ、好き。

2019年5月13日

読書状況 観終わった [2019年5月13日]
カテゴリ 映画

実在した双子マフィアをどちらもトム・ハーディが演じる。兄は堅気の妻に足を洗うと言って結婚したが弟を見捨てることは出来ず、、、妻は自殺。
弟の薬売人をなんで殺したんだ、の問いに「お前を殺せない代わりだよ」と言う台詞が印象的。兄弟のカルマ感ある。

2019年5月13日

読書状況 観終わった [2019年5月13日]
カテゴリ 映画

93年に書かれた児童書だなんて。原子力発電所で起きた事件、被爆した職員のことは報道されないっていうのは昔から? 3.11後に読むと、なんて先を行った児童書なのかと感嘆してしまう。
スイッチョさんがかっこよくて泣ける。

2019年5月12日

読書状況 読み終わった [2019年5月12日]
カテゴリ 現代小説

主人公・マモルの祖母は稲荷神社に遣える巫女さん。母を幼く亡くし父は遠洋漁業へ行っているマモルと祖母の家に、守山という大学生が下宿することに。その大学生は実は稲荷神社の神に仕えるキツネだった。マモルは稲荷山の開発を阻止するために守山と活動を始める。

作者が自分の体験で、結局苦節を味わったことを書いているが、そういう住民活動、小学生なら尚のこと無力感湧くだろうな、と思う。これはファンジックな児童書だけど、自然を大切に、ってことを日本的なアミニズムでの視点から説いていて面白かったです。

2019年5月12日

読書状況 読み終わった [2019年5月12日]
カテゴリ 現代小説

演技が微妙…まあCGは想像で演じるしかだからだけどにしてもちょっと。日本人が好みそうなコメディ映画。

2019年5月12日

読書状況 観終わった [2019年5月12日]
カテゴリ 映画

婚約者といて幸せと感じられなくなったヒロインが母の投資する株取引会社の有望息子と惹かれあう。しかしヒロインはまた幸せでなくなる日が怖くてなかなか彼の愛を受け入れられない。ようやく恋仲になるも、仕事モードな彼とは距離を感じ…?みたいな??最後の6分は不在を表しているのですか、へー
女優も男優も綺麗で、最後の謎6分も映像美が全てみたいな作品だった。株のシーンは売買のハンドサインや離れた場所からの交信手段をひたすら電話に頼ってるなどなど過去の知らない文化を覗けて面白かったかな。ストーリーとしては絶望的に退屈。

2019年5月11日

読書状況 観終わった [2019年5月11日]
カテゴリ 映画

トーリンの死のところ、みんな泣いちゃうんじゃないかな。とてもいい訳でした。

2019年5月6日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2019年5月6日]
カテゴリ 教養作品
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読みやすい。山本史郎訳では頭に入ってこなかったところも、この訳ではどういうシーンが腑に落ちた箇所が多々あった。
ボンブールのキャラクター性など、こっちの方がすんなり入ってくる。名訳と言われるだけあります。

2019年5月6日

読書状況 読み終わった [2019年5月6日]
カテゴリ 教養作品
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ずっと泣いてた。子供と向き合う真摯な大人達。真摯、といってもそれぞれ自分の問題も抱えている中で、どれだけ向き合えるか、なのだけど。

自閉症傾向のオスカーが9.11で亡くした父親の残した鍵にあう鍵穴を探してブラック姓の人達を訪ねて歩く。それに付き合った祖母の間借り人の喋らない老人、出会った人々。最後突き止めたのは、鍵は父がオスカーに残したものではなかったという事実。
オスカーは感情をコントロールできず自室で暴れる。落ち着かせる母に言う、「ちゃんと普通になるから」

「そのままで十分」という母は、オスカーに先回りして全ての訪問先を訪ねていた。

あの事件で心に傷を負った沢山の人がいる、そして、あの事件でなくても、色々な人が色々なことで傷を負っている。戦争で喋らなくなったオスカーの祖父のように。
アイビー、またその元夫が語っている時にオスカーが言う「ハグする?」がとてもピュアで優しくて泣ける。
人の痛みを知ることで、オスカーも父の死に対する罪悪感に向き合えたのだろう。

鍵はオスカーの為のものではなかったが、父は彼に秘密のメッセージを残していた。
愛するってどういうことか、教えてくれる映画。原作も読みたい。

2019年4月28日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2019年4月28日]
カテゴリ 映画
読書状況 読み終わった [2019年4月27日]
カテゴリ 教養作品
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25作目以降はまたいつか…

2019年4月19日

読書状況 観終わった [2019年4月19日]
カテゴリ 映画
読書状況 観終わった [2019年4月19日]
カテゴリ 映画
読書状況 読み終わった [2019年4月23日]
カテゴリ 時代小説

「なすべきか、なさざるべきか」が好き。文のリズム。冒頭のポーランド史を嘲笑的に滑稽に描くから始まり、そのポーランド人の家族がいると思い込んでいる一人の男が店主としてのりこみ、そしてマツェラートの埋葬シーンにおける、ぼくは、なすべきか、なさざるべきか? 繰り返されるリズム。「ぼくは、なすべきだ!」芸術家オスカルはここでトップの音を叩き出す。そしてまた続く、不愉快なのに聞きつづけてしまうビート。

全く興味がないが、この文章を理解するためにポーランド史を学びたくなりました。

2019年4月17日

読書状況 読み終わった [2019年4月17日]
カテゴリ 時代小説
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