食と文化の謎―Good to eatの人類学

  • 岩波書店 (1988年8月30日発売)
3.40
  • (1)
  • (1)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 22
感想 : 4
3

なぜインドで牛を神聖視しイスラム教で豚を毛嫌いするか、ある地域では昆虫食を忌むのか、食人は。
すごく分かりやすかった。納得。
地域の気候や環境、集団の規模、政治的レベルによるのだ。
読み終わり出版年見て驚きです。こんな古い本だとは思わなんだ。

牛はインドではエサを与えなくても生き、農作の手伝いをしてくれ、糞は燃料になる。殺して食べるより使えるから。
豚はヤギに比べ砂漠地帯で生きられず、エサも取れず、ヤギが増えると森林が減り、また豚の生きられない地域が広がる。ミルクも出ないし牽引力もない。
昆虫は小さいため、取るための労力と栄養の対価が釣り合うか、昆虫以外に栄養を満たすものがない限り取られない。アフリカの虫は大きいし数もいるがヨーロッパにはあまりいない。虫以外から満足に栄養をとれる。人間に悪さをする害虫として忌み嫌われる。
食人はそれ自体まるでコストベネフィットが釣り合わない。それは戦争に付随するものなのだ。村くらいの集団では勇気を鼓舞するために食人が行われるが、政治的な団体では捕虜は生かして労働に使う方が権力者の益になる。
アステカは、虫を食べるくらい蛋白源に飢えていた。基本、食人は他に栄養があまりない場合に起きる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ:
感想投稿日 : 2014年12月28日
読了日 : 2014年12月28日
本棚登録日 : 2014年12月28日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする