レディ・マドンナ 東京バンドワゴン (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2013年8月21日発売)
4.10
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本棚登録 : 1548
感想 : 116
5

大好きなシリーズの第7作。

【冬:雪やこんこ あなたに会えた】
何作か前の番外編…「マイ・ブルー・ヘブン」も大好きだったけれど、このシリーズ、ああいう番外編がまだまだいくつも作れそうだなぁと感じた。
三石さんのエピソード、なんかイイね。自分もちょっくら思い出したなぁ。。。

中3の夏、片想いの女子の席は、真ん中の列の一番前、左側。自分はその真後ろで…授業中に振り向いて僕のノートにイタズラ書ききしてきたそのノート、家で何度も眺めたっけ。あぁ、今では遠きアオハルなひとコマ(苦笑)。


【春:鳶がくるりと鷹産んだ】
朝の電車で泣いた(苦笑)。
親目線で読んでしまったのが間違いだったか。
亜美さん、カッケー。
ナリちゃんの嘘に付き合う面々の温かい心。
たまらないね。やっぱり大好きだゎ、このシリーズ。

(四半世紀以上前の)我が実家でも・・・
6つ違いの妹の、
前年嫁いだ叔母さんの、
そして里から持参した我が母の…
3組の雛人形が全て並べられた日を思い出した。
(その年だけだったけれど)


【夏:思い出は風に吹かれて】
この話での名場面は間違いなく、青が池沢百合枝に語りかける場面だろうと思われる。
自分が母と呼べるのは堀田秋美ただ一人だ、だけど娘にはあなたをおばあちゃんと呼ばせたい…と言う場面。
ネットによればシリーズのファンサイト(Twitterだけど)で"神シーン"に挙げている人も多数いたし。

だけど自分のお気に入りはちょびっと違ったかな。
様子のおかしい勘一を心配して散歩に連れ出したかずみちゃんとの会話場面。
縁を切った父親の蔵書を取り戻してサチの墓前に備えてやりたい・・・亡き妻を想う勘一の愛情にグッと来た。
(これまた今シリーズで一番好きな)「マイ・ブルー・ヘブン」を読んでいたからこそ2倍、涙腺を抉られた。

【秋:レディ・マドンナ】
表題作。2日で読み終えた今回の一冊。2日続けて出勤途中に涙を流してしまった。光平の想いにジンときて、勘一の大岡裁きにとどめを刺された(苦笑)。

文句なしに
★5つ、10ポイント。
2020.01.10.新。

※池沢百合枝のモデル(?)は、いわずもがなの吉永小百合さんなのだろうとは、1作目から感じていたところなのだけど・・・

池沢百合枝(をモデルにしたであろうキャラ)には実は隠し子が居て…という設定のフィクションに出会ったのは、実はこのシリーズで3作品目。
1つ目は、タイトルもストーリーも忘れてしまったとあるVシネマだったか?
2つ目は、これまた大好きな、赤石路代の漫画「P.A.」
そして
3つ目が本シリーズ、東京バンドワゴン

こんなに何度もネタにされるだなんて…本物の吉永小百合さんにもそういう(隠し子うんぬん)噂が立ったことがあるのかしら?と思ってしまった(笑)。


※東京バンドワゴンの連ドラ版、観てみたくてしょうがなくなっている。(キャストは「すずみ」以外は納得がいかないのだけど…特に「真奈美」さん)
DVDを借りようとレンタル店をいくつか回るも、いずれも置かれていなかった。人気出なかったのかしら????

だとしても?

wikiった限りでは、連ドラで消費された原作は初期の3冊らしいし……原作ネタも溜まった今こそ、キャストも原作消費率も変えてリメイク版を作ってくれないかしら……TBSあたりで…とか想う、今日この頃。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 青春・恋愛・人情
感想投稿日 : 2020年1月8日
読了日 : 2020年1月10日
本棚登録日 : 2020年1月8日

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コメント 1件

moboyokohamaさんのコメント
2020/01/11

番外編「マイ・ブルー・ヘブン」大好きです。
あれを読んで本編への思い入れが一層強くなりました。

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