芋虫 江戸川乱歩ベストセレクション2 (角川ホラー文庫)

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本棚登録 : 1210
レビュー : 110
著者 :
ユミさん 日本語小説   読み終わった 

悪趣味ぎりぎりですが、ぎりぎりのとこで踏みとどまっててすごい綺麗。
『芋虫』で時子に目をつぶされた夫・須永中尉が痛がってるのを「踊ってる」と表現したことで奇妙な気持ち悪さが増してましたね。
言葉の表現力ってすごいわ。
「ユルシテ」という時子のメッセージに答えて「ユルス」と記した須永中尉の心理が気になります。

あと個人的には『人でなしの恋』が好きでした。なんとも切ない。
夫の恋の相手が人形だったら、わたしも同じ行動しちゃうと思うな。
めっためたに壊す。それがどんなに夫にとって残酷な行動だと分かってても。

p185━ 人でなしの恋、この世の外の恋でございます。その様な恋をするものは、一方では、生きた人間では味わうことの出来ない、悪夢のような、或は又お伽噺のような、不思議な歓楽に魂をしびらせながら、しかし又一方では、絶え間なき罪の呵責に責められて、どうかしてその地獄を逃れたいと、あせりもがくのでございます。━

江戸川乱歩は初めてだけど、これからもっと知りたい。

収録作品
『芋虫』・・・元軍人で四肢を失いながらも奇跡的に命が助かった夫。その夫を献身的に介抱しながらも、夫を見るたびに暗いグロテスクな感情を募らせる妻。
『指』・・・超短編!アダムス・ファミリーの手だけの登場人物を思い出した。
『火星の運河』
『白昼夢』・・・白昼での妻の死体の隠しかたの演説。堂々としている・・・。
『踊る一寸法師』・・・切られた首は笑う。
『夢遊病者の死』
『双生児―ある死刑囚が教誨師にうちあけた話―』・・・完璧な計画なのに、痛恨の指紋ミス!
『赤い部屋』・・・完璧に疑われない方法で人を99人殺したと告白する男。さて100人目は?悪趣味な冗談。
『人でなしの恋』

レビュー投稿日
2009年1月25日
読了日
2009年1月25日
本棚登録日
2009年1月25日
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