西加奈子さんとせきしろさん、という短歌の超初心者が気軽に短歌を作ってみました、何も知らないふたりだからこそ、の斬新さ、面白さをお楽しみください的な企画なのだけど…。
確かに文筆業のおふたり、十七文字に自分の世界を入れ込んで、うんうん、それぞれ、西さんらしい、せきしろさんらしい、と言えなくもない・・。
ただ、実は私、短歌という形式がとても好きで、また、作歌に真摯に没頭するプロだったり、学生だったりの人々をリスペクトする気持ちも強いものだから、お2人の短歌はおふざけが過ぎるのでは、と、やだなぁ、これって町内のうるさ型みたいな言い方だよね。
でも、まぁ、毎回、ゲストや指導者を迎えて、その都度違った驚きを読者に伝えてくれたのは、どこかの回で気に入ってもらえれば、ということなのでしょうし、その意味ではうん、面白く読みました。
私が好きだったのは、俵万智さんの回。
22 というお題で
ほっぺたの雫勘定してみてん笑かしよるでちょうど二十二
という、一見わけわからん!(^_^;)という短歌の背景となっている
泣いている自分を冷静に見ている自分、
(実は妙なテンションになっている。)
という気持ちを西さんから引き出して、
それなら、と
泣きながら電信柱数えてん ちょうど二十か? ちょうど二十二
と添削。うん、これならストンと気持ちがわかるなぁ、と。
また、
22の時に産まれた長男は22でなお仕送り貰う
というせきしろさんの短歌に、
長男が、にしたらどうだろう、と提案。
長男は、だと一般論的だけど 長男が、だとより身につまされるから、と言われ、なるほどねぇ~~!
また過去形ではなくて、現在形にしたところが切実さが伝わってくる、と褒めてくれ、うん、これは案外いい歌かも、なんて読者に思わせてくれる、という優しさ? それとも俵さんの力量? (#^.^#)
- 感想投稿日 : 2015年4月10日
- 読了日 : 2015年4月10日
- 本棚登録日 : 2015年4月10日
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