柔らかな頬 上 (文春文庫)

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本棚登録 : 2860
レビュー : 224
著者 :
sayaさん 小説   読み終わった 

あらすじも何も頭に入れないまま読んだので
行間に漂う仄暗い感覚と不倫劇から始まり
娘が行方不明になるという展開に目が離せなくなりました。

両親や周りの人の取り乱し方や諦め方、諦められなさ、接し方
テレビに出たときの世間の反応、善意の第三者や悪意の人の意見に
振り回される様子など、どれもリアルに感じます。

カスミは良いお母さんではないかもしれませんし、
愛情なのか執着なのかもわからなくなりますが
人間は一辺倒ではなく、一面だけで善悪を語れないという
一例であるとも言えます。

感情移入はできないものの、今いる場所から逃げたくて
その道を相手に見つける気持ちはわかる気がします。
その人といるときだけ息ができるというような感覚。

元警察官の内海の存在も、単なる善人ではなく
かと言って悪巧みをしているというのでもなさそうな
人間らしい描き方がリアルです。

どのような解決を見せるのか、そもそも解決できずに終わるのか
下巻が楽しみです。

レビュー投稿日
2019年1月30日
読了日
2019年1月30日
本棚登録日
2017年7月21日
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