時間の本質をさぐる: 宇宙論的展開 (講談社現代新書 1005)

  • 講談社 (1990年6月1日発売)
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感想 : 2
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学生時代に購入した本だが、最近興味が出て来たので読み返してみた。著者は自分が学生として教わる予定だった先生。著者の研究室に行っていたら、量子論や宇宙論にも足を突っ込んでいたかもしれないが、残念ながらこれもお導きというものだろうか。
この頃、著者の研究テーマに興味があり、相対論関係の書籍を何冊か購入したような気がする。もう一度読み直してみると面白いかもしれない。
時間に関しては、昔から様々な議論があり、タイムマシンなどSFの題材が物理学でも扱われた経緯があるようだ。古典物理の法則では時間には向きがないが、実際は時間の矢というものが存在する。自分は運動の変化が時間として意識されると考えていたのだが、そんな単純な話でもない。著者らは時間の矢として、微視的、熱力学的、波動的、歴史的、意識、宇宙論など様々なものを考えているが、宇宙論的時間の矢が物理学では本質的なものだと主張している。その内容については、一般相対論、量子論、熱力学を中心とした宇宙のエントロピーや進化といったものにまとめられるようである。
意識の時間の矢とマクスウェルの魔物との関係は、学生時代に読んだ記憶が薄かったせいか、改めて読んでみると興味深かった。
時間を逆行するタイムマシンのようなものであるが、量子論レベルでの微視的な世界では揺らぎのため時間を逆行する粒子もあるが、実際に目に見える物体がそういう現象を起こす事はエネルギー的にもあり得ないだろう。これも時間とは何かという難しい問題に結局は帰着するのだろうけど...。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 物理学
感想投稿日 : 2013年5月19日
読了日 : 2013年5月19日
本棚登録日 : 2013年5月19日

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