ディセンダントの3作目。
前2作よりも物語が急展開で登場人物の心の移り変わりの描き方も粗くなって……いや、そういうことじゃない!この作品に求めているのはもともとそういうものじゃない。 踊りがバッチリ決まっていてみんなが溌剌としていればいいじゃない! わたしはそう思う。

キャメロン・カルロスが他界して、もうあの弾けるような踊りが見られないと思うだけで泣きそうになってしまい、点が甘くなってしまうのはもちろん否めない。

でも、ウーマのくるくる変わる表情は可愛いし、これまで恋愛要素と縁のなかったハリーが浮ついた発言をするのも、イヴィがひとりお姉さんみたいにみんなをたしなめるのも、ジェイとギルのこそばゆくなるような掛け合いも、これまでの作品でキャラクターを好きになった人にとってはたまらないはず。ダヴ・キャメロンも相変わらずハマっている。

たしかにもっとキャラクター同士のドタバタ騒動のエピソードは見たかった(ディジーとイヴィのお洒落大作戦とか、ダグとイヴィのじれじれの関係とか、スニフの双子の活躍とか、オーロラがもう少し報われるところとか、ハリーたちの学生生活とか)……けど、大枠の流れとしては全3作でおさまりがいいのではないでしょうか。

2021年4月12日

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読書状況 観終わった [2021年4月12日]

ひさびさの恩田陸作品。

『七月に流れる花』『八月は冷たい城』
同じひと夏に、「夏のお城」に招かれた6人の少女と4人の少年。同じお城で男女別々に過ごす彼らが体験する奇妙な時間を、少女と少年両方の視点から描き出す2つの作品。

正直、なにもこんな時期に読まなくてもよかったなと思った。いや、読むならもっと早くに読んでおくべきだったな。あまりにも時勢に合いすぎている。
決して馬鹿ではない子供、幻想的で不思議な建物や景色、謎が深まり、それがパズルのピースがはまるように明かされるときの焦燥感と快感。そうした恩田節はそのままに、人の死というものが、死を身近に経験して遺されるということがひたひたと迫ってくる。

まだひとつわかっていないのは、なぜみどりおとこが、「気を付けないと、カマキリに喰われちゃうわよ」と忠告したのか。みんなの考察を読むのが楽しみ。

あとはやはり表紙が好き。読む前には多くを語らず、ひたむきに何かを訴えてくるだけなのに、読了後に眺めると実に雄弁に語っていて。

2021年4月11日

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読書状況 読み終わった [2021年4月11日]

ついに読了。
三国志演義は本当にキャラクターが豊かで、すでに顛末を知っている赤壁の戦いにさえ心躍らずにはいられない。ただ、古くから見知った顔がひとり去り、ふたり去るにつれて心は離れてゆき、孔明が孤軍奮闘する頃には読書熱も衰え、その死に際してはすっかり興をそがれて長らく放置してしまった。けれど、ふたたび手に取れば、やはり文章は美しく、考察も原作を尊ぶ気持ちに溢れ、読み終わったのが惜しく感じられる。一度は読みたいと願ってきた作品を読み終えたのが感慨深い。

2020年10月12日

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読書状況 読み終わった [2020年10月12日]
カテゴリ 歴史小説
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]

1巻から7巻まで一気読み。
これは……吉野朔実作品が好きな人は逃げられないんじゃない。もちろん、整くんは素朴と鋭利と危うさが絶妙なバランスを保った類を見ないキャラクターであり、初期のおじさんディスりでさえ緻密な計算であることは疑いようもなく、作者独自の創造性の発露ではあるけれど、心理学・文学・ミステリ・ミステリアスな人物造形が『恋愛的瞬間』を彷彿とさせ、懐かしいのに新しい不思議な感覚を呼び起こす。

2020年10月8日

ネタバレ
読書状況 読み終わった [2020年10月8日]

来るエイリアンとの決戦に備え、子供たちは宇宙の軍訓練所で戦闘訓練を受けている。中でも異彩を放つエンダーは、やがて指揮官へと成長していく。
……ネタバレを避けるなら、これくらいしか語れない。原作は(長編も短編も)自分が思春期に出会いたかったと後悔した作品のひとつ。
映画はまた原作とは違った趣がありながら、原作へのリスペクトも感じられる。俳優陣の演技はすばらしく(特に主人公の控えめな強さ)、地味で暗くなってもおかしくない背景はケバケバしくない程度に華やかだ。あのストーリーと人物の内面描写をたった2時間に凝縮するのはたしかに厳しく(ドラマで観たいなあ)、いくらかは簡略化されているし、原作を知らない人には不明な点も残るだろうが、子供時代の剥奪や戦争のリアリティといった『エンダーのゲーム』の深遠な複数のテーマに触れることもできる。大人の自分は、終始胸が痛かった。
BDはとにかく特典が豪華。本編だけでなく未公開シーンにまで監督の解説がある。これだけでも、ギャレット監督の入れ込みようがわかるが、監督自身、若き日に戦争に参加したことがあるのもその理由らしい。実際、訓練を受けた子供たちの演技は自然で説得力がある。
原作同様、わが子に紹介するかは悩むところだが、10~15歳の子供に観てほしいと仰るので、やはりその間に薦めようかと思う。

2020年9月15日

読書状況 観終わった [2020年9月15日]

実写版のアラジン。

良い意味でも悪い意味でもディズニーのアラジンでした。
良い面はやはり曲、ダンス。ジーニーのノリのよさ。キャスト。アラジンの踊りとアクションには胸躍ります。またジャスミンが美しく、努力家。お金もないのに子供にパンを渡してしまうなんてちょっと抜けているところもあるようだけど、一国のプリンセスとして民を気遣う姿は物語に奥行きを与えていました。アニメよりは人物の心の機微も丁寧に描かれているため、全体的に納得できる展開です。
悪い面は……アラブの人が観たら、どう思うのだろうという疑問を封印できないところ。アラブ風・黒人音楽・インド映画。いろんな文化の「っぽさ」がミックスされており、ちょっと目まぐるしいほどでした。アジア文化こそ見当たらないものの、いまや世界の情報を入手するのはそう難しくないのに、これでよいのだろうかと思わずにはいられない。また、日本語吹き替えはホールニューワールドの訳を一新したようですが、元の訳詞が浸透しているため、そちらでよかったのではとも思いました。
ただ、小難しいことを考えず、音楽や演技を楽しむ娯楽映画としてはワクワクさせられっぱなしで、何度も観たくなります。

2020年9月13日

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読書状況 観終わった [2020年9月13日]
読書状況 読み終わった [2020年2月23日]
読書状況 読み終わった [2020年2月23日]
読書状況 読み終わった [2020年2月23日]
読書状況 読み終わった [2020年2月23日]
  • リミットレス [DVD]

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ドラマのために鑑賞。

設定と役者の勝ち。細かいところはツッコミどころ満載。どうしてそんな得体の知れない薬をみんな飲んでしまえるの? エディ・モーラは薬を飲んで賢くなった後に、どうしてすぐ薬の分析をしなかったの? 彼女のリンディは、薬を飲んだあとの彼は別人だから付き合わないんじゃなかったの? 結構、ばんばん人が死んだけど、良心の呵責はないの? 弁護士は薬を飲まなかったの? ラボがいくつもあったなら、元妻のメリッサを救ったりはしなかったの? ラストに脳が変化したっていうけど、その描写はどこへいったの? そして、モーラの本当の望みはなんなの? やっぱり、人の欲望に限界はないということを体現してるだけなの? まあ、いくつかの疑問は、薬がその人の可能性を最大化するものでしかないからという回答で片付いてしまうんだけど、もう少し丁寧な描写があったら、もっとよかったし、主人公の性格や精神性についても、もっと知りたかったな。なにはともあれ、ドラマは楽しみです。

2018年10月24日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年10月24日]
カテゴリ SF

ジュマンジ系映画。父の家滞在中、幼い弟がアルミ製スペースボードゲームを見つけて遊びだし、兄と姉を巻き込んで、家ごと宇宙へ飛び出してしまう。ゴールのザスーラにだどりつけば、ゲームはふりだしに戻せるようだ。

※以下、ネタバレ。
弟の憎たらしさや兄の子どもっぽさ(未熟さ)が見事に描かれている。そのふたりがゲームを通じて怒りをエスカレートさせていくさまは、きょうだいのいる身としては共感を禁じえない。ふたりがゲームの途中で助けた大人の宇宙飛行士の力を借りて、不器用にゲームを進めていくところがリアル。本当にこんな目に遭っても、すぐに兄弟の折り合いがよくなることなどないのかもなあと思わされる。
年の離れた姉はスパイス程度でしかないが、なかなかかわいらしいので、彼女が宇宙飛行士に惹かれている様子を見せても、なんの反応もないことにはたしかに違和感があった。けれど、それも彼が15年後の弟であることがわかってからは笑いに変わった。このからくりについて、わが子は「ループだ!」と言い放ったが、本当にそうなのかは一考の余地がある。設定の巧みさはジュマンジに軍配が上がるが、兄弟の酸いと甘いを真っ向から取り上げたのがよかった。ハチャメチャな展開にも胸がすっとして、思ったより観てよかった。

2018年10月8日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年10月8日]
カテゴリ ファンタジー

誰がなんといおうと、これはこれでアリだろう。ジャッキーのカンフーと現代版インディ・ジョーンズとインド映画を無理やり組み合わせたツッコミどころ満載のハチャメチャな作品だけれど、きっとジャッキーがやりたい(ジャッキーにやらせたい?)ことを詰め込んだんだなあと思わされて笑えた。しかもいつも通り、銃のドンパチじゃなく、体と体のぶつかり合いのアクションは見ごたえがあって、子供も大喜びだった。戦いの場面は鍾乳洞のような氷の洞窟やインドの町、ハイエナの群れの中と変化に富んでいて飽きない。ストーリーに深みはないが、娯楽映画としていろんな意味で楽しんだ。

2018年9月29日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年9月29日]

終わると同時に、ハァ? と息子が言ったのは印象的だった。複雑な場面展開でキャラクターのコラボレーションが粋で、サノスが最強なだけじゃなくてマーベル映画のテーマのひとつである正義の衝突を体現していて、そこはすごく堪能して勢いに圧されてすごく楽しんだけど……いろいろ振り返ったり、他の方のレビューを拝見したして冷静になると、シビル・ウォーの展開の回収がこれでいいの? とか、アントマンはともかくクリントは出てこないの? とか、ネビュラの「いつも姉さんばっかり!」というのは本当だったの? とかは微妙にしこりが残った。あと、これは前半だと思わないと耐えられない。そして、エージェント・オブ・シールドとの時系列がまったくわからなくなってきた。とりあえず、続編もかならず観る。

2018年9月14日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年9月14日]
カテゴリ マーベル

日本の歴史ファンタジーYAの旗手、荻原規子が平家隆盛の時代に材をとった『風神秘抄』の続編というべき作品。『風神秘抄』で草十郎と糸世が救った頼朝のその後の話。
これ単体で楽しめないわけではないが、前作を知らないと、意味がわからなくてもやもやすること必至。冒頭から地名と人名のオンパレードで物覚えが悪くなった頭には負担だったが、それもまた歴史物の醍醐味であり、相変わらず、文章も美しい。ファンタジーとしても、異界と交わった人間がどうやってこの世に根を下ろすにいたったかというところが丁寧に描写されていて説得力がある。さらに、出てくる登場人物がみな魅力的。とくに嘉丙のとらえどころのない軽さがすばらしい。キャラクター個人の面白さが、暗くなりがちな物語全体に明るさをもたらしている。
もうひとつ、あとがきの最後の文章はぐっとくるものがあった。

2018年9月10日

読書状況 読み終わった [2018年9月10日]
カテゴリ ファンタジー
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出た! ハワード・ザ・ダック! あのB級映画をみておいたことをこんなに感謝したことはない。
グルートかわいい。グルートかわいい。グルートかわいい。
と、まあ、語彙がおかしくなってしまうくらいに細部に気をとられてしまったのだけど、仲間とは、家族とは何かと問いかけるクサいテーマもよかった。
ガモーラとネビュラのことはネビュラのためによかったなと思うし(幸薄い彼女に幸あれ)、ドラックスとマンティスの交流もとんちんかんでピュアで心暖まったし、最後まで残ったヨンドゥーの部下もいい味だしてた。
でも、ヨンドゥーーー!!!
ひそかに気に入っていたから、名誉ある葬儀には涙を禁じ得なかったよ。シルベスタ・スタローンだって感動しちゃうよ。最期までかわいいものに囲まれてよかったね。
そして、知りたくなかった過去に向き合うはめになったスター・ロード。もう悲しみ抜きにあのリミックスは聴けない。
よかったけど、いろいろ悲しくて寂しいから星4つ。

2018年5月11日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年5月11日]
カテゴリ マーベル

やっと見たよ、ドクター・ストレンジ。
これだけ見ても楽しい。マーベル映画の沼にはまるのがこわい人でもぜひ。カンバーバッチすごい。

※以下、ネタバレ。
天才神経外科医のスティーブン・ストレンジは交通事故で両手に怪我を負い、メスを握れなくなってしまう。自分の知るありとあらゆる医療を試しても回復の見込みがないと悟った彼は、東洋医学に救いを求め、ネパールを訪れる。そこで出会ったエンシェント・ワンは不思議な力を操る魔術師で――。

トニー・スタークといい、ドクター・ストレンジといい、傲慢な天才というのは、なぜこうもチャーミングなんだろう(現実にいたら、腹が立つけど)。のっけからカンバーバッチの色気にくらくらした。でも、それだけじゃない。カンバーバッチは、ひとりの男のもつ多面性を次々に見せてくれた。優秀でユーモアに富み、いたずらっこようでありながら、未熟で不安定で弱い。いろんなギャップが混在するストレンジの魅力を、彼は見事に引き出している。
この作品は見所だらけで、カンバーバッチ以外の役者もすばらしいし、別次元のシーンは「アントマン」のラストのように美しく、戦闘シーンは「インセプション」のようにシュールで、幻想的でさえある。また、マーベル映画ならではのユーモアも各所に散りばめられていて、飽きる暇がない(とくにクロークがかわいい! クリスティンの呆れ顔も好き)。

ストーリーは特別凝ったものでもないけれど、終盤のドクター・ストレンジの機転には「さすが天才!」と合いの手を入れてしまうし、モルドの今後も気になる。なにより、ドクター・ストレンジがまたどんなふうに変わっていくのかが楽しみ。

2018年5月11日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年5月11日]
カテゴリ マーベル

こわいし、過激。それはパニッシャーだから、仕方ないか。総じて暗い。総じて暗いのだけれど、キャッスルが身を寄せたアパートの隣に住む冴えない二人組が、情にあつくてコミカルで心が温まった。あと、やっぱりセイント役のジョン・トラボルタの重みはすごいね。どの役者さんもすてきだったけど、DVDのカバーを飾る理由もわかる。

■あらすじ
FBIの潜入捜査官フランク・キャッスルは、武器の闇取引を暴くことに成功するが、そのときの乱戦に暗黒街の資産家ハワード・セイントの次男が巻き込まれて死亡する。それは計画外のできことだったが、息子の死を知ったセイントは、キャッスルに復讐を誓い、キャッスルの妻、子、親、ちかしい人すべてを殺害する。しかし、ハワードが法によって裁かれることはなかった。キャッスルは息子に貰った「悪霊を払う」ドクロのシャツに身を包み、セイントの制裁に乗り出す。セイントを謀略にかけ、愛する妻と親友が不倫している信じ込ませて二人を手にかけさせたのち、もう一人の息子を殺し、ハワードのことも爆弾をセットした車にくくりつけて焼き殺す。ハワードを取り囲むいくつもの車が爆炎を上げ、ドクロを形づくっていた。

2018年4月25日

ネタバレ
読書状況 観終わった [2018年4月25日]
カテゴリ マーベル
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