アイスクリン強し (講談社文庫)

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本棚登録 : 2153
レビュー : 259
著者 :
inarixさん ―畠中恵   未設定

『江戸』が『明治』という名に改まり、頭に頂くお方も公方様から天子様へと変わり、明かりが提灯からアーク灯へと変わる。駕籠も駕籠かきも姿を消し、通りを走るのは鉄道馬車。銀座の町並みは木造から大火の復興後に煉瓦作りに。同心や岡っ引きのいなくなった後には警察官がその役目を引き継いだ。
そして明治も23年。
築地の外国人居留地で生まれ育った真次郎は、その近くで洋菓子店・風琴屋を営むものの、まだ西洋菓子が世に広まるには時期尚早なこと、さらに資金不足のために注文販売のみで細々とした商売に甘んじていた。
その風琴屋に屯し試作菓子を貪り食う若き巡査達―食い詰めた士族の若様達の成れの果て―『若様組』。
彼らのもとには、差出人名のない手紙が届いていた。
“一つ、差出人を推測し、二つ、その差出人が今、何を一番に欲しているか考察、その『何か』を手に入れ、差出人のもとへ参上せよ”
見事差出人を暴き、その欲するものを手に入れ、届けたものには褒美がもたらされるという。
金欠の若様達は褒美欲しさから謎解きに乗り出そうとするが、とかく目まぐるしく移り変わる世の中のこと、どこぞの藩のご落胤探し、謎の投書に踊る新聞社を襲う暴漢、巷に流行するコレラ……その騒動に巻き込まれ、首を突っ込み、引っ掻き回したあとに大団円をむかえる「チヨコレイト甘し」「シユウクリーム危うし」「アイスクリン強し」「ゼリケーキ儚し」「ワッフルス熱し」の五つの事件譚を描く連作短編集。

レビュー投稿日
2013年11月9日
本棚登録日
2013年11月9日
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