結婚式のメンバー (新潮文庫)

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本棚登録 : 522
レビュー : 62
制作 : Carson McCullers  村上 春樹 
斑猫さん  未設定  読み終わった 

台所の空気、光、温度。静寂。ピアノの調律。それらは世界の末端で、同時に本体でもあり、一瞬たりとも留まる事なく流れている。止める事の出来ないものを止めずに描いている、と言えば良いのか。私はそれを詩情と呼ぶが、では詩情とは何かと問えば、時の移ろいが放つ霊性、と答えれば本書にはぴったりだろう。

物語的にはS・アンダーソンの進化型とも言えそう。ロレンス「二番手がいちばん」、アンダーソン「タンディ」と比べてみてごらん。象徴的な死、名前の持つ言霊的な力、、、。

訳も解説も、ある意味、春樹による春樹論と言っても良いが、上手すぎてイメージが固定されてしまうなあ。見事だし、素晴らしいのだけどね、いつも騙されている気になる。内容の良し悪しにかかわらず、化かされる気持ちの悪さ。これを気持ちの良さ、と受け取ればハルキ教徒になれるのだろうけど。

レビュー投稿日
2019年1月13日
読了日
2019年1月5日
本棚登録日
2018年4月3日
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