芭蕉俳句集 (岩波文庫)

3.79
  • (5)
  • (3)
  • (5)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 69
レビュー : 8
hy343さん 句集   読み終わった 

解題や説明はなくて、もっぱら原典採録、年代の同定、異同チェックなどに終止。後半は存疑・誤伝の句も収録するという、これは作品集というよりは学術書なんだろうな。
19歳の句から始まって、作品は網羅されている。各年新春に始まり、春の芽吹き、夏の暑さ、秋の訪れ、冬の霜といったように句が継がれていき、清心の若書きから晩年、病を得てからの心境など、時の流れについつい感情移入してしまう面はある。
解説では、生涯の謎の期間や俳句で身を立てようとした顛末、江戸へ出て新しい俳風を打ち建てようという気概、次第にシンプル・枯淡の境地へ至る道程も面白い。
こう通して読んでみると、有名でない句はそれなりに理由があるのかな。それでも、蕪村を読んだ時の無味乾燥な感じはなくて、編者も「俳句」じゃなく敢えて「発句」と言うように、さすが第一人者ならではの余情があってしみじみした。

物いへば 唇寒し 秋の風

レビュー投稿日
2019年2月17日
読了日
2019年1月3日
本棚登録日
2019年2月16日
0
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『芭蕉俳句集 (岩波文庫)』のレビューをもっとみる

『芭蕉俳句集 (岩波文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『芭蕉俳句集 (岩波文庫)』にhy343さんがつけたタグ

ツイートする