ルーズヴェルト・ゲーム (講談社文庫)

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本棚登録 : 4283
レビュー : 431
著者 :
hy343さん 社会   読み終わった 

「野球は、8対7の試合が一番面白い」っていうコトワザをなぜか知っていたんだけど、どうもルーズヴェルト大統領がそう言ったらしい。この本に書いてあった。

「8対7」と言っても、その試合経過はいろいろであろう。お互い投壊のダラダラした試合もあるだろうし、それこそ白熱したシーソーゲームかも知れない。7対ゼロくらいから終盤一挙逆転のサイコーにエキサイティングな試合ということもある。

この小説はそういったルーズヴェルト的勝負を描いたもの。ある中堅電子部品メーカーに、次々と存亡の危機が持ち上がる。取引先からのご無体なコスト要求であり、ライバル企業の権謀術数であり、銀行からのリストラ圧力である。内部の疑心暗鬼もある。そしてリストラの矛先は、やがて伝統ある野球部にまで及ぶ。

さあ、この窮地をどうやって切り抜けるのか・・・。そんなお話が、社内や野球部の人間模様とともに繰り広げられる。

ドラマの半沢直樹も下町ロケットも見てないんだけど、池井戸潤といえば企業小説の勇とのホマレも高い。経営の苦悩や人間関係の綱引きなどの場面はまさに迫真(リアルすぎてむしろいたたまれない気持ちになるほど)。ラストはもうちょっと違ってもよかったと思う面もありながら、全体にはなかなかぐいぐい読まさりましたよ。

7対ゼロのまま終わる試合も、世の中には少なくないけどね(笑)。

レビュー投稿日
2019年6月24日
読了日
2016年5月25日
本棚登録日
2016年5月25日
3
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