裏山の奇人: 野にたゆたう博物学 (フィールドの生物学)

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本棚登録 : 166
レビュー : 14
著者 :
hy343さん 生物   読み終わった 

アウトドアマンや猟師、隠遁者を描いた話が好きなので、タイトルに惹かれて手に取る。

本を開いたら、口絵にいきなり「シジュウカラの雛に寄生するハエ」とかの写真が出て来て、あ、やっちまった(いけない本を開いてしまった)・・・と思ったのが第一印象。

著者は昆虫学者(博物学者)で、「アリヅカコオロギ」を中心に、日本の裏山にいるような(と言うとありふれたつまらないものと最初は思うわけで)虫たちの生態や苦心の発見譚をめんめんと綴る。学術書ともエッセイ集ともつかない。まさに裏山の奇人(著者自身のこと)の書である。

学名や詳細な参考文献リストが載った本でありながら、「どういうことですかバアサン」とか「マルヤマ? 誰だそいつ(と共同研究者をつかまえて言う)」とか「虫採りの楽しさを知らない人間には、逆立ちしたって一生わかるまい」とかざっくばらんな表現が躍っていて、サイコーに楽しかった。

研究者になる(である)ためには、そのテーマが三度の飯より好き、ってのがないとダメなんだろうなあというのがサイコーに伝わってくる。ところどころに登場する「美少女ゲーム」より好きかどうかはともかく。

「アリヅカコオロギ」に関心がなくても、最後まで一気に読ませられた本であった。

レビュー投稿日
2019年5月22日
読了日
2019年3月21日
本棚登録日
2019年3月21日
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