知ろうとすること。 (新潮文庫)

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本棚登録 : 2071
レビュー : 289
片山るんさん 新刊   読み終わった 

いまだに「福島産」というだけで拒絶する人がいる。福島に近いというだけでも拒絶反応を示す。スーパーで「茨木産」という表示が増えたのを見て「福島産を隠すための陰謀だ」という。国や電力会社の発表する数字は信用できないと自分たちで計測している人もいる。がれき処理の持ち込みに断固反対している人もいる。
そういう人たちを見て、私自身どう判断していいのかわからなかった。大雑把に「大丈夫だよ」と言ってしまうのも違う気がするが、だからといって、わけもわからず「なんとなく怖い」というだけで右往左往するのも嫌だ。
この本を読むと、「冷静に判断する」とはどういうことかがわかる。「冷静に怖がる」とはどういうことかということもわかる。
計測して出てくる数字はただの数字で、それをどう読むか、どう受け取るかで全然違ってくる。
危ないものをすべてゼロにせよ、という願望は、感情としては理解できなくもないが、やはり無茶な要望だと思う。そんなに危ないのが怖いなら生きるのをおやめなさいな、と言いたくなる。
さまざまなリスクとどう折り合いをつけていくか、どれを避けて、どれは受容するか。そういう判断を「科学的な態度」というんだろう。
この地球に生きている、というのがどういうことなのか、落ち着いてよく考えた方がいい。そのための方法や考え方を、この本は教えてくれる。

レビュー投稿日
2014年11月4日
読了日
2014年11月1日
本棚登録日
2014年11月4日
4
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