太陽の坐る場所 (文春文庫)

3.33
  • (118)
  • (424)
  • (671)
  • (152)
  • (25)
本棚登録 : 4221
レビュー : 471
著者 :
片山るんさん 新刊   読み終わった 

先日「ハケンアニメ!」を面白く読んだところだったので、映画化されるということもあって読んでみた。
ミスリードさせるためなのだろうが、ところどころ視点が混乱するというか、発言者や代名詞(彼女)が誰のことを表しているのかがわかりづらかったなあ。
私も高校のクラス会にはずっと出席している。40になってから始まったクラス会は毎年開催されているのだが、やはり絶対出席しない人はいる。途中からふっつり来なくなる人もいる。
私は何も考えないで、ただ懐かしさだけで参加していたのだが、この作品を読んで、思いもよらない視点に気づいた。作中人物のように、ずっと過去の人間関係やステータスにこだわっている人はいるんだなと。
私はそういう点に無頓着だったので、知らないうちに誰かを傷つけてきてしまったのかもしれない。
クラスメイトとの優劣やヒエラルキーがどうしようもなく気になってしまう人がいて、そういう人はけっこういつまでもその感覚を引きずってしまう。ふだんは忘れていても、クラス会という場に来ると、気持ちが高校時代に戻ってしまうのかもしれない。
田舎で、近い距離で同級生と接していたら、なかなかその人間関係から抜け出すのは難しいのかも。
登場人物の気持ちに共感できないなあと思いながら読んでいたが、実は共感したくなかったのかもしれない。自分の中にある悪意やどす黒い感情を直視することになってしまうから。そういうものから目をそらし、気づかないふりで高校時代をやり過ごしてしまった私には、いろいろと重たい作品であった。

レビュー投稿日
2014年10月2日
読了日
2014年10月2日
本棚登録日
2014年10月2日
4
ツイートする
このエントリーをはてなブックマークに追加

『太陽の坐る場所 (文春文庫)』のレビューをもっとみる

『太陽の坐る場所 (文春文庫)』のレビューへのコメント

まだコメントはありません。

コメントをする場合は、ログインしてください。

『太陽の坐る場所 (文春文庫)』に片山るんさんがつけたタグ

いいね!してくれた人

ツイートする